忍介のディスグラフィア(書字障害)。
彼には「斜視」もあるから、それとあいまって「漢字横綱」みたいなドリルは随分辛かったろうと思う。
当初、わからなかった「書字障害」
トムクルーズがディスレクシア(読字障害)で、読めないということは豆知識として何かで読んで知っていた。
でもディスグラフィアなるものも世の中にあるなんて、忍介が不登校になって専門家に調べてもらって初めて知った。
なんでこんなに字が下手なんだろう?
なんでこんな簡単な漢字が書けないんだろう?
筆圧の弱いミミズ文字を書く忍介。
でもその時は、理由なんてわからなかった。
斜視やディスグラフィアの辛さなんて知らなかったし、思いもよらないものだった。
だから、うちの奥さんが後ろから彼の右手の鉛筆を支えて、二人羽織みたいになって、一緒に漢字ドリルをこなした。
書字障害には残酷だった漢字横綱
そんな時にも、
「チカラが入らないんだよう」
と言いながら、何度やってもうまく書けない忍介。
学校では「漢字横綱」の間違いのページに付箋を貼られる。
全ページあらゆる漢字を間違えるから、貼られた付箋がライオンのたてがみのようになってしまい、笑い者になった気がした忍介。
忍介通信2でも書いたけど、みんなに馬鹿にされているようで「何で自分は生まれてきたのか」と、自尊感情がダダ下がりになってしまった忍介。
「漢字のない国に行きたい」と、夏休みが終わるのを嫌がった忍介。
教育現場の皆さんに望むこと
今にして思えば、だけど。
わざわざライオンのたてがみになるまで、間違えのページに付箋を付ける意味や必要って、本当にあったんだろうか?
全部間違えてるんだから、ひとつ付けておけばそれで良かったんじゃないか?
担任の先生にディスグラフィアの知識さえあれば、少なくとも忍介の自尊感情があそこまで下がることはなかったんじゃないか?
自分の住所が書けないことが心配なのは、別として。
現場の先生方が大変忙しく、それでも生徒たちのために日々、尽力されていることはよくわかる。でも、
学習障害や発達障害についての知識は、最低限持っていてもらえたらなあ、と。
一応、子どもの成長に関わる方々には、期待したい。
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