深代惇郎の天声人語

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昔から個人的に朝日新聞の
「天声人語」が好きじゃなかった。

いや、悪くないとは思う。

ただ、やたら名文扱いされてるというか、
必要以上にありがたがられているというか。

「毎日読むと読解力が上がる」とか、
天声人語を写経するノートが売られたり、
そういうのを見聞きするにつけ
「へっ!」と思っていた。

思ってたんだけど、、、

1970年代半ばに新聞史上最高の
コラムニストと評された深代惇郎。

彼が書いていた天声人語は面白い、
と聞いて、興味半分で買ってみた。

そして今朝、パラパラと
読んでみたのだけど、これがマア!

僕も歳をとったのかもしれない。
若い頃なら説教くさいなあ、
気取ってるなあと思ったであろう、
そういう内容が面白くて、
読み始めたらやめられなくなった。

「に」と「と」の違い

「夏休みの間は天声人語を休載してほしい」

と受験を控えた中学3年生が投書してきた。

宿題で毎日要約をしなければいけない。
だけど、天声人語はいくら読んでも
何が書いてあるかよくわからない。
2時間以上かかることもあるから困ってる、
どうかお休みしてください、と。

1974年の時点でもう学校ではこんなことを
夏休みの宿題にさせてたんだ、と呆れつつ。

同時に、それを題材に取り上げる
深代惇郎がいいなと思った。

  • 文中で論理が飛躍する
  • 発想が転換する
  • 問題が急に抽象化される

だからわかりにくいんだろう。
そう自分で自分のことを
分析しているところも良かった。

それに日本語は複雑で、難解なところがある。劇作家宇野信夫氏が「親になる」と「親となる」という言葉の違いを書いた文を、読んだことがある。子を産めば「親になる」から犬ネコでも出来ることだが、親といわれるような「親となる」のは難しい。「に」と「と」で意味ががらりと違ってくる。
こうしたことは、多分、辞書を引いても見つかるまい。文章を正確に読むことも難しいが、文を味わうこともまた難しい。

と、いかにも天声人語チックな、
思い切りキザな締め方なんだけど、

こうして「いいな」と思って
紹介してしまう僕もここにいる。笑

親「に」なる、親「と」なる。

確かに意味がぜんぜん違うよね、と。

今日も良い1日を。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子は小学三年生の時に不登校になり、小・中学校には通うことなく卒業しました(現在19歳・大学生)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。