待てなかった

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不登校新聞2021年3月1日号。
「みんなのエッセイ」
の弘子さんの話が良かった。

息子は中2から不登校になった。

学校に行かないことは別に構わない。

一方でずっと家にいる息子と
どう接していいかわからない。

家にずっといると社会へ出る
きっかけを失ってしまう。
それは良くないと思っていた。

不登校になって1年。
暴力やひどい幼児返りも収まり、
不安定な状態からは抜けた。

高校進学が頭にチラつく。

担任の先生の助言もあって、
定時制や通信制の情報を集めて
居間のテーブルに資料を置いた。

でも息子が高校に行きたい
と言ったわけではなかった。

完全に自分の都合だった。
待てなかったのだ。

参加しているボランティアの懇親会で
隣に座った大学生に息子の話を始めたら、
涙が止まらなくなった。

高校へは行かない、と息子は言っている。

自分の答えは
「息子がやりたいことをすればいい」
ではなかった……。

この辺りの弘子さんの心情は
とってもリアルだった。

僕もかなり抜けているとはいえ、
一応思春期真っ只中16歳の父親だ。

やりたいことをやればいい。
息子の人生は息子の人生だ。

そう思っている。

でも、正直に言うと500%、
常に揺るぎないわけじゃない。

去年、忍介は普通に1ヶ月くらい
家から一歩も出ないのが日常だった。
昼夜逆転でゲームしかしていなかった。
高校進学なんて別次元の話だった。

499%は大丈夫と思っていたけど、やっぱり
1%は不安がないわけじゃなかった。

不登校・ひきこもりがずっと続くと、
親なら誰しも揺らぐと思う。

信じて待つ、というのは本当に、
言うほど簡単なことじゃない。

弘子さんの話に戻ると、、、

中学卒業後、息子さんは進学しなかった。

ただつながりが切れたことで、
弘子さん自身が学校と離れられた気がした。
不安よりもホッとする思いだった。

そこでやっと、息子と向き合い始めることができた。学校へ行かないことはよい。そのかわりの「何か」をしてほしいとずっと思っていたのではないか。無条件に「あなたはそれでよい」と信じられるまでは長い道のりだった。

今日も良い1日を。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子の忍介は書字の学習障害と軽度の発達障害があり、小学三年生の時に不登校になりました(現在19歳・忍者好き)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。