不登校対応における現在地

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不登校は問題行動ではない。

不登校児童生徒が悪いというのは偏見。
その偏見を払拭することが重要。

と、力強く言い切っているのは誰か、
ご存知でしょうか?

文部科学省です。

全文はこちら。

最初に挙げた部分は
(3)の項目に書かれている。

不登校は問題行動ではないし、
悪いという偏見を払拭するのが大事。

文科省ははっきりそう言い切っている。

一方で……。

現場で出ているのは
「不登校の未然防止」
という言葉だったりする。

不登校新聞12月15日号
「記者の眼 どうなる未然防止」を読んだ。

不登校に関する調査研究協力者会議の話だ。

問題行動ではないとする一方で、なぜ未然に防止することが重要視されるのだろうか。学校において、そうした対応がすすめられるなか、子どもたちは何を感じるだろうか。さらに言えば、未然防止という視点自体が不登校を問題行動と見なし、根強い偏見につながってきた要因のひとつになっていたのではないだろうか。少なくとも、以上が不登校対応における現在地であることを忘れてはならない。

まさにその通りだと思った。

思った一方で――。

「未然防止」の何がそんなに問題なの?

と、いまいちピンと来ない教員や保護者も、
実はけっこう多いんじゃないかな?

たかが言葉一つの問題だ。

以前にも書いたことだけど、、、

言葉ひとつの話だけど

2019.02.01

不登校について。

フリースクールの人たちは
「支援」という言葉を使う。

一方で教育委員会から出てくる言葉は
「対策」だったりする。

わかりますか? この違い。

「問題行動ではない」

という前提はあるものの、
本音はまだまだ「登校」なんだよね。
だから未然防止や対策という言葉が出る。

何度も言うけど、
たかが言葉ひとつの問題だ。

でもここには大きな
マインドセットの課題がある。

僕は不登校という言葉を
他の言葉に変えるべきだ、
というふうには別に思わない。
不登校は「学校へ行っていない」、
単にその状態を表す言葉でいい。

それよりも――。

不登校にまつわる言葉、
例えば「対策」だったり
「未然防止」だったり。

そういう言葉をこそ、変えるべきだと思う。

実はけっこうココは肝なんじゃないかな?

今日も良い1日を。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子は小学三年生の時に不登校になり、小・中学校には通うことなく卒業しました(現在19歳・大学生)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。