テクノロジーの進化を享受する

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平成仮面ライダーが持っている電話

忍介は仮面ライダーが好きだ。

なんとなく、仮面ライダーと言ったら
中学2年生が見る番組じゃないイメージが
あるんだけど(お子様向け)、

最近のは時に深遠なテーマになっていて、
13歳にも十分に見応えがあるとのこと。

今放映中の仮面ライダージオウでは、
過去の平成ライダーたちが出てくるらしく、
昨日はこんなことを言っていた。

「お父さん、昔の仮面ライダーって、
持ってる電話がガラケーなんだよ。
有り得なくない?」

いやいや、ぜんぜん有り得なくないってば!

僕も含めてみんな、すぐ新しいものに
慣れてしまうものだけど、
iPhoneが登場したのだって、
たかだか11年前のことなのだ。

忍介が生まれたときには
iPhoneだってなかったんだぜ。

そう言うと、ああそうなんだ、
と少し苦笑いをしていた。

四半世紀前のチラシ印刷の大変さ

同じくで思ったのが、
印刷の便利さ・手軽さのことだ。

昨日は12月8日のセミナー
「本当の不登校の話をしよう」
のチラシが刷り上がったので、

市の施設に配架をお願いするための
員数・紙帯がけ作業を夫婦でした。

作業をしながら思った。

数千部のA4チラシが、
たった数千円で印刷ができるのって、
すごい時代だなあ、と。

こんなこと書くと
ものすごい年寄りみたいだけど、
印刷にまつわる前時代的な苦い思い出が
実は割とたくさん、僕にはある。

写植屋のカミジョーさんの交換条件に怒った話

2018.07.09

たとえペラのA4チラシでも、ひとたび
それを印刷しようとしたら、大変だった。

カメラマンからポジを預かって
デュープに出し、
デザイナーから版下を預かって、
印刷所に持っていって
色校を確認して、それから、、、

とそれはそれはもう、
本当にひと仕事だったのだ。

ぜんたい、チラシのデザインをしたくても、
僕にはすることができなかった。
デザインは高嶺の花だった。
高価なソフトと専門的な知識が必要だった。

でも今は違う。
ノートPC一台で僕でもデザインできる。
PDFデータひとつで入稿できる。

そして高慢ちきな職人さんはいなくなった。

技術の進化、ばんざい!

四半世紀前、僕が広告会社の
新人営業マンだった時代からしたら、
天国みたいな変化だ。

彼らが大人になる頃には

こんな風に僕が働き始めた時代と
今との違いを思い起こす時、

忍介たちの世代の働き方は、
僕らがイメージしているいまの働き方とは
きっと大きく違うものになると思う。

今も13歳の忍介が小学校4年生の
算数の問題が解けないでいるのを見ると、
ときどきチクっと胸の奥が
不安で痛むことがない訳じゃない。

でも、彼がカップラーメンを作るときに、
iPhoneに向かって

「ヘイ、Siri。3分計って!」

と声をかけているのを見ると、
すごいよなあ、めちゃくちゃナチュラルに
使いこなしているよなあ、と感心する。

テクノロジーの進化を存分に享受する。

その上で、自分なりに
得意なことを最大限に伸ばせばいい。
そう思う。

さて。
僕もSiriくらい使いこなさなくちゃ、ね。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子は小学三年生の時に不登校になり、小・中学校には通うことなく卒業しました(現在19歳・大学生)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。