教えないスキル

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まずタイトルがいいなと思った。

スペインのサッカーチーム
「ビジャレアル」で12年間、ユースコーチを
務めた佐伯夕利子さんの本だ。

教えないスキル、とはどういうものか?

本は読んでない。

ただ以下2つの対談記事を読んだ。
とても響くところが多かった。

 

「選手にとって心地よい学びを提供する」
「学習効果を高める」
「答えを持たない」

教えるのではない。
学ぶ環境を整えるのが指導者の役目。

その佐伯さんが考える根っこが
この3つなのだという。

私自身、「教えなくては」と構えていたときは、動詞をすごく使っていました。これをやる、これを言う、こうやらせる、というふうに。そうなると「教える」はコーチや親、上司の側が主語になりますね。いや、それは教えるじゃなくて「学ぶ」なんじゃないか。「選手が学ぶ」。選手を主語にすべきでしょ? と自分たちで結論付けたのです。

そして選手に対して
「ムイ・ビエン(超いいね)」
を言うのをやめた。

なぜか?

佐伯さんは指導中の自分の姿を
ビデオに撮って見てみたのだという。

するとサッカー中継のアナウンサーか、
と思うくらい自分が選手に向かって
「ムイ・ビエン」と「Go!Go!」
しか言ってないことに気づいた。

それは選手たちにすれば
ほとんど「ノイズ」でしかない。

なぜノイズを発してしまうのか。理由は、言う側にとっての精神安定剤だからだと思うんです。何も言わず静寂をつくった場面で伝えることの価値に気づいていない。このことは「言葉で伝えるだけが指導じゃないのでは」とたくさん議論しました。

彼らに、彼らが説明をする時間と空間を与えてあげることが、学習効果を高めることになる。静寂の「静」から、相手の自立性が生まれるのだと思います。

「学習効果を高める」

というのはつまり、
そういうことなのね、と。

ノイズ、の話に戻ると――。

例えば「宿題したの?」「忘れ物ない?」
といった類の親の言葉。

自分ではそれが親の役目だと思っている。
でも子どもにとってはそれはノイズだ。

子どもがどう感じているかに
ベクトルがまったく向いていない。
言う側にとっての精神安定剤が
こうしたノイズを生んでいる。

もうね、言う側の精神安定剤って、
その通り過ぎてぐうの音も出ない。笑

主語は誰であるべきか?

教える側なのか? 学ぶ側なのか?

もし主語が学ぶ側であるならば、
余計なノイズは不要だ。

  • 静寂の場面で伝えることの価値
  • 相手が説明する空間と時間を与えることが学習効果を高める

書いてしまえば簡単だ。
でも、難しい。

難しいと思うからこそ、
こうして書き残しておきたいと思った。

今日も良い1日を。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子の忍介は書字の学習障害と軽度の発達障害があり、小学三年生の時に不登校になりました(現在19歳・忍者好き)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。