「お母さん」をやめてほしい Part2

 

 

 

昨日書いた、Eテレの番組の続きで。

「お母さん」をやめてほしい

という話なんだけれども――。

あ、まだお読みでない方はまずぜひ。

「お母さん」をやめてほしい

2025.01.24

読んでいただいた前提で続ける。

よく考えたら、すごい話だと思いませんか?

小学6年生のなつさんが
シレッとこの台詞を言えるのって。

つまり、

「親としてなんとかしなくちゃ」
「娘をちゃんとした大人に育てなければ」

そういうプレッシャーに縛られている、
母親のコノハズクさんのことが見えている。

完全に裏の裏までわかっている。
まだ12歳の小学6年生が、だ。

不登校になった自分のために
母親が仕事を辞めて、
ずっと家にいてくれている。

それはわかる。

でも一方でこうも思っていた。

私のために母がいろいろ頑張って身をすり減らしてるところを見るのがこらえきれなかった。

だからそんなすべてのもろもろを
打開するために、一発で、
たった一言で見事に要望してのけた。

「お母さん」をやめてほしい

何が言いたいか?

子どもって、僕らが思っている以上に
見えてるし、わかってるし、
考えてるし、ちゃんとしてる。

ちゃんとしてるんだよ。
一見、ちゃんとしてないようだけど。

じゃなきゃ言えないでしょ、この台詞。

完全に底の底まで見えてる。

母親が自分のためにいろいろ頑張って
身をすり減らしていることが。

親が親であろうとして、無理をして
責任を果たそうとして、もがいていて、

でもそれは完全に逆効果でしかないことも。

一方で――。

僕もかつてそうだったから
「親としての気持ち」も痛いほどわかる。

なぜ親はそうなってしまうのか?

つまり、子どもは見えてないし、
わかってないし、ちゃんとしてない、
そんなふうに決めつけてしまうのか?

それは赤ちゃんだった頃の

「残存記憶」

がそうさせるんじゃないだろうか。

思い返せば今から20年前。

僕は実は人生で初めて、
生まれたての人類をこの手に抱いた。

まさに「こわれもの」そのものだった。

こんなにもか弱い、
ガラス細工みたいな我が子。

息をするのがやっと、みたいに見えた。

僕らがしっかり守らないと、
すぐに命を落としてしまいかねない。

「何があってもこの子を守るぞ」

というのが親になったときに感じる、
僕らの初期衝動じゃないだろうか?

だからつい、いつまでも
か弱き我が子を全力で守ろうとする。

特に不登校になって、参っていて、
傷ついて、起き上がれない図を見ると
余計に親としての本能がむくむく沸く。

でも、実はもう違うんだよね。

実はもう違うんだよ。

子どもって、僕らが思っている以上に
見えてるし、わかってるし、
考えてるし、ちゃんとしてる。

まずそれを認める。

それが、子どもを信じる第一歩だと思う。

大丈夫。

私のために母がいろいろ頑張って身をすり減らしてるところを見るのがこらえきれなかった。

そう、だからもう「お母さん」やめましょ。

お母さんが身をすり減らしてちゃ、
子どものためにもよくない。

誰にとってもよろしくない。

そもそも親の仮面なんていらんのですよ。

この子はもう「こわれもの」じゃない。
ちゃんと見えてるし、考えてるし、
この先、立派に育っていくのだ。

今はたとえか弱く、起き上がれないように
見えていたとしても――。

なあんて。

思わず熱くなっちゃった訳ですが。

でもね、思いませんか?

「お母さん」をやめてほしい

底の底まで見えてないと、
この台詞は出てこないよねと。

まず子どもを認めて、信じましょ。

でもってお母さんも自分の好きなこと、
嬉しいことに没頭しましょ。

ライブに行きましょ。買い物しましょ。
美味しいランチ食べに出ましょ。
映画館や美術館に出かけましょ。
推し活楽しみましょ。

「いや、でもなんか子どもを家に置いて
出かけるのは申し訳ない気がして……」

いーんです! 僕が許可します。笑

今日も良い1日を。

P.S.
熊本のみなさん、よろしければ一緒にお散歩しませんか?

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子は小学三年生の時に不登校になり、小・中学校には通うことなく卒業しました(現在20歳・大学生)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。