事実だけを尺度にしない

 

 

不登校の本を読んで紹介する、
それも僕の仕事のひとつだと思っている。

なので定期的に本は買って読んでいる。

特に早起きした日は積ん読の日!

と決めているのでね、長らく
「読むべきリスト」
に入れてた本を今朝読んだ。

いや、正確に言うと
読み始めて途中でやめた。

書かれていることは別に間違ってない。

むしろ、子どもの不登校に悩む親にとって
有益なアドバイスは一杯ある。

でもなんだろうな?

今、スダチの件があるからかも知れない。

もちろん、今朝読んだ本はスダチとは
真逆のベクトルからのアプローチだ。

家が子どもにとって安心安全の場でないと、
不登校はこじれる一方ですよという話だ。

至って真っ当だし、
こういう言い方もナンだけれど
あえて言うなら「こっち側」の本だ。

こっち側、なんだけれども。

「親がなんとかしないとダメですよ臭」

が少し、今の僕にはキツすぎるんだよね。

あと著者自身が居場所を長年
経営していることもあってか。

進路へのこだわりも割と強い。

通信制に行っても結局放ったらかし。
ただ卒業資格だけ取っても、
それだけじゃ何にもなりませんよね?

それで本当にいいんですか?
親が仕向けて導く必要はありますよ。

――的なニュアンスもけっこうある。

それでパタっと途中で閉じた。

いや、そうなんだよ。
その通りでもある。

でも一体なんだろうな、この違和感は?

抽象的な言い方になるのだけれど、、、

この言い方・発想自体が
「世の中に適応させようとしている支援」
「世の中に合わせようとするアドバイス」
というか。

通信制に行っても結局放ったらかし。
ただ卒業資格だけ取っても、
それだけじゃ何にもなりませんよね?

というのは「いわゆる世俗的な価値観」
だよね、結局のところ。

僕が言いたいのは、そこじゃないんだよな。

通信制に行っても結局放ったらかし。
ただ卒業資格だけで何にもならなかった。

「別にそれでいいじゃないか」

ということをあえて開き直って言いたい。

本人が幸せであるならば別にそれでいい。

「状態がどうあれ本人が幸せかどうか?」

その尺度が抜けると、とても危険だと思う。

その究極がスダチみたいな、
「とにかく再登校させれば万事OK」
という短絡的な話にもなる。

事実だけが尺度になっちゃダメだ。

いや、現実的には世の中に合わせる必要は
確かにあるんだよ。

著者も親切心から現実的に言ってるだけで、
僕の言い分はほとんど揚げ足取りだ。

それはわかってる。
十分にわかってる。
僕もカスミを食って生きてるわけじゃない。

でもね、細かいことだけどね、
あえて、あえて、こだわりたいんだよ、
今朝の純ちゃんは。

ココやっぱり大事だと思うから。

仕向けるとか、世の中に適応させよう、
としている限り――。

結局のところ、どこまで行っても
親も子どもも苦しいよね。

でも親がハンドルから両手を離して
「本人が幸せかどうか?」
にフォーカスし続けてさえいれば。

将来はさておき、今の段階においては
親も子どももつらくはならない。

うん、自分で書いてて思う。

コレやっぱ伝わんないわな、と。笑

でも構わず続ける。

不登校になった。

でも通信制から大学受験して受かった。
一般企業に就職した。結婚した。

だからめでたし、めでたし。

――ではないんだよ。

何がどうだっていいんだよ、結局のところ。

本人が幸せでさえあれば。

唯一の尺度は幸せかどうかだけ。

その境地に至る修行の道。

それが親にとっての不登校の解決であり、
克服なんだと思う。

仏教でいう「解脱」みたいな話だな。笑

いや、偉そうに言うけれど、
僕も親としての煩悩にまみれてます。

ただスダチのこともあって、

「とにかく世の中に適応させよう」
「いわゆる世俗的な成功を」

という機運や方向性に対する反発が、
いつも以上に強いのかも知れない。

そんなこんなです。

今、お子さんは幸せそうですか?

事実以外の尺度も大事にできてますか?

今日も良い1日を。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子は小学三年生の時に不登校になり、小・中学校には通うことなく卒業しました(現在19歳・大学生)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。