それは親の言葉が素晴らしいからではなく、子どもへの関心を積み重ねた結果

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早起きした日は読書の日!

ということで読んだ。

不登校専門カウンセラーの阿部伸一さんの本
『「もう大丈夫!」不登校そうだんしつ』。

一気に読んだ。とても良い本だった。

この本には「正解」がない。
正解がない、わからない、に慣れるための
トレーニングだと思って読んでほしい――。

そう阿部さんは最初に書いているのだけど、
いやいや、ぜんぜんそんなことない。

ものすごくわかりやすい内容だった。

特に素晴らしいのは前半、
親が抱きがちな疑問に対して解説する
Q&Aスタイルが良かった。

  • こんなに勉強しなくて大丈夫ですか?
  • 不登校では人生取り返しつかないですよね?
  • ゲームを取り上げたら部屋から出ますか?
  • 社会の厳しさを教えておく必要ないですか?

不登校の親なら誰もが抱くこういう疑問。

そこに一言、子どもの側から見た
本音がまずズバッと示される。

この子どもの本音が
言い得て妙すぎる、というか、
思わずハッとさせられる。

その上でしっかり解説が入る、
というスタイルなので、本当に
スッと頭に入ってくる。

そして時々ちょっとピリ辛でもある。笑

過去に思い当たるフシがあれば、今からでも十分に取り返せます。ぜひ過程をほめてあげて下さい。結果が良かろうが悪かろうが、我が子であることに変わりはありませんよね。

「目標を立てさせれば動くだろう」「自分で言ったんだからやらせよう」といった思考は、ハッキリ言って「ずるい」です。大人が責任を放棄しているようにボクは感じてしまいます。不登校の子に夢や目標を持ってもらうには、まず親がこの「大人のずるさ」を使わずに接して欲しいと思います。

部屋から「出す」のではなく「出てきても大丈夫だとわかってもらう」ことを目的にして下さい、そしてそれを言葉だけで伝えようとしないで、根比べのつもりで。

心のケガを回復させないまま働くことは、足の骨が折れたままトレーニングをしているようなものです。今は「将来働くためのトレーニング期間」ではありません。心のケガを治す期間であり、きちんと回復すれば必ず行動できるための力を得られます。

こういう言葉が個人的には響いたのだけど、
まあそれはそれとして。

僕が一番本当にココだよなあ、と思ったのは
「心の距離」のくだりだった。

ちょっと長くなるのだけど、引用する。

心の距離を縮めるには、「関心を持つこと」です。親が子に対して、まるごと関心を持ってあげることです。笑顔でも笑顔じゃなくても、学校のことだけではなく学校以外のことも、まるごと関心を持ってあげて下さい、もともと親として子どもの全てに関心がある、子どもの全てを愛しているはずですので。

反抗されるとか無視されるとか、実際には辛かったり腹立たしかったりするかと思いますが、心の距離を基準に考えれば大したことではありません。関心を持ち続けてあげて下さい。心の距離が縮まれば、それでいいと思っていて下さい。

無視を続けていた子がある時、ふとしゃべる、返事をする――それは突然、訪れます。それは親の言葉が素晴らしいからではなく、子どもへの関心を積み重ねた結果です。

学校に行くことだけが正解じゃない。
それは頭ではわかってる。

でも腑に落ちてそう思えない。
家でゴロゴロしてる子どもを見てると
どうしても心が波立ってしまう。

じゃあ日々どう接したらいいのか?

そう悩んでいる方にはきっと、とっても
気づきの多い1冊になると思う。

よろしければぜひ。

今日も良い1日を。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子の忍介は書字の学習障害と軽度の発達障害があり、小学三年生の時に不登校になりました(現在19歳・忍者好き)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。