家に帰って、家族を愛しなさい

足柄峠の1日

レース一週間前は、
足柄峠のダウンヒル走を恒例にしている。

足柄峠は神奈川と静岡の県境にある峠だ。
新松田駅からバスで地蔵堂まで登り、
そこから9kmを一気に駆け下りる。
難しいこと何も考えずにとにかく駈け下る。

遠くの山の稜線を見ながら走っていると、
どこからかたき火の匂いがしてくる。

たき火の匂いって平和な田舎の匂いだよな。

空気は肌寒いんだけど、
冬のキリッと引き締まった寒さではなく、
どこか春のやさしさが混じっている。

走り終えて、銭湯に入ってから帰路につく。

電車に揺られること1時間半。
最寄りの駅前のスーパーで
お寿司とスパークリングワインを買う。
午後のやわらかい日差しの中、
ベランダでスパークリングワインを飲む。

ペルソナ5というゲームを
92時間かけてクリアした!という
忍介の話を聞きながら、
夜は家族3人で鍋を食べる。

小さくも確かな幸せ、の1日だった。

デモクラティックスクールをやめて無所属に

忍介はおうち大好き人間で、
外出も外食も大嫌いだ。

放っておくと数日は平気で家から出ない。
そして起きている間は延々ゲームの毎日だ。

先週も火曜日に友達と遊びに行って以降、
家から一歩も出ない状態が5日続いていた。

ただ、さすがに身体が鈍るんだろう、
昨日は夕方の買い物を自分から引き受けて、
実に5日ぶりに(!)家から出た。

忍介、今はもうデモクラティックスクールに
ほとんど行っていないし、今年度限りで
スクールをやめるという。

学年で言えば中学三年生だけど、
4月からは正真正銘の「無所属」になる。

正直、僕ら親としては
彼がスクールに自分の居場所を
見つけたように思っていたし、
楽しく元気に継続して
卒業まで通ってくれれば、とも思っていた。

でも本人が決めた以上、
その意思を尊重しようと思う。

家にこもってゲームしかしていない。
進路も将来もまったく不明。

それでもとにかく健康で、
家族3人仲良く過ごしている。
これは小さくも確かな幸せ、だと思う。

大きなことも足元から

これからもいろんなことがあるだろう。
人生は山あり谷ありで続いていく。

1979年にノーベル平和賞を受賞したとき、

「世界平和のために私たちが
できることはなんでしょう?」

と聞かれたマザー・テレサはこう答えた。

「家に帰って、家族を愛しなさい」

これ、本当に良い考え方だと思う。

結局それに勝るものはないというか、
大きなことも足元から、というか。

まず家に帰って、家族を愛する。
家族という最小単位で幸せになる。

それがきっと、すべてのことにおいて
「始めの一歩」なんだろうと思う。
本当に…。

今日も、小さくとも確かな幸せを。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子の忍介は書字の学習障害と軽度の発達障害があり、小学三年生の時に不登校になりました(現在19歳・忍者好き)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。