『取材・執筆・推敲 書く人の教科書』
という本を読んだ。
ベストセラーにもなったアドラーの
『嫌われる勇気』などを書いた
古賀史健さんが書いた本だ。
文字通り「書く人の教科書」
ともいうべき内容で、500ページ近くある。
でも一気にスイスイ2日で読めてしまった。
ページをめくる手が止まらなくなる。
それくらい面白い本だった。
なぜライターは書くのか?
書くことは好きだけど、
僕は「ライター」じゃない。
でも不登校インタビュー事例集の制作を
始めて改めて思ったことだけど、
自分たちは極めてライターに
近いこともしているなあ、とも感じている。
この本の中で面白いと思ったところ
(桃太郎絵本のワークや百貨店理論)や、
ページを折った箇所はたくさんあるけど、
このブログで特に紹介したい、
と思ったのは「ライターは取材者」
という、この箇所だった。
どういうことか?
著者の古賀さんもそうだし、
周りの一流のライターは口を揃えて
「ほんとうに言いたいことはなにもない」
と語る。
ライターには自己表現や自己顕示欲、
創作欲はほとんどないのだという。
それではなぜ、ライターは書くのか。
取材である。「言いたいこと」を持たなかったはずのライターは、取材を通じて「どうしても伝えたいこと」を手にしてしまう。あの人に、届けたい。5年前の自分に、10年前の自分に、教えてあげたい。ひとりでも多くの人たちとシェアしたい。みんなでうなずき、みんなで驚き、みんなで語り合いたい。そんな欲求に駆られ、ライターたちは原稿に向かう。言いたいことなど、なにもない。ただ伝えたいのだし、みずからの感動をシェアしたいだけなのだ。
だからこそぼくは、ライターを「取材者」と呼んでいる。ライターは、みずから光り輝く恒星ではない。恒星への取材を経てようやく「書く人=writer」になる、惑星のような存在なのだ。
ここは、頭が取れそうになるくらい、
ブンブンうなずきたいところだった。
この衝動は十分すぎるほどある
過去の自分に届けたい。
5年前、10年前の自分に教えたい。
ひとりでも多くの人にシェアしたい。
みんなでうなずき、驚き、語り合いたい。
今、僕ら夫婦は不登校の
インタビュー事例集を作っているけど、
まさにその通りだなあ、と。
飽きることはない。
少なくとも今のところは。
なぜなら取材を重ねるごとに
「どうしても伝えたいこと」
を手にしてしまうからだ――。
深く、深く、納得した。
次号Vol.7の発行は来年の3月予定で、
目下、絶賛取材中デアリマス。
毎回、長丁場だ。
1人3時間、7人分の書き起こしは
相当、根気も必要だ。
でもね、、、
言いたいことなど、なにもない。ただ伝えたいのだし、みずからの感動をシェアしたいだけなのだ。
この衝動は十分すぎるほどしっかりある。
そして毎回そうだけど、
今度のも物凄くいいものになりますよ。
と、自分でまたハードルを上げておく。
いや、早くシェアしたいなあ、もう。笑
今日も良い1日を。
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