この言葉がスッと出るようになってほしい

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誰からもこの言葉が
スッと出るようになってほしいなあ。

そう思って読んだ。

不登校新聞12月1日号、
不登校経験者・星川葉さんの記事だ。

転校をきっかけに不登校になった星川さん。
ささいなことで仲間外れにされ、孤立した。

一日中誰とも話すこともない。
時間が過ぎるのを数える息苦しい日々。

ただ両親は学校を休むことを認めなかった。
父親は「世間体があるから行け」という。

ある日、本音をぶちまけ泣き叫んた。

こんな地獄をあんたたちは
味わったことがあるのか?
世間体と私とどっちが大事なの?

するとその日から両親は何も言わず
休ませてくれるようになった。
不登校についても
初めて勉強を始めたようだった。

1ヶ月ほど経って担任が家にやってきた。

星川さんが今でも忘れられない言葉を
母親が言ったのはそのときだ。

学校へ来るよう私を説得する担任に「先生。義務教育は子どもが学校へ行きたいと言ったとき親が行かせる法律なので、子どもが行きたくないというなら行かせなくていいんです」と母は言ったのです。
初めて母が私の気持ちを理解し寄り添ってくれた気がして、担任が居るにも関わらず私はその場でわんわん泣いた。今までとはちがう、うれし泣きだった。そのあと母は「あなたのことを考えられなくて、私たちの意見を押し付けて今までごめんね」と私に言ってくれました。

義務教育のこと。

完全に自分もそうだったから言うんだけど、
あまりにも理解していない、
または勘違いしている親が多い。

お母さんもきっと、星川さんが
本音をぶちまけて泣き叫んだことで
きっと初めて本気で学び、
変わろうとしたんだと思う。

「学校へ行きたい」

そう子どもが言う時、
親には行かせる義務がある。
行きたくない、
と言う子を行かせる義務じゃない。

先生たちはね、元々先生になるくらい
学校が好きな人たちだ。
どうしても「来てもらいたい」
という思いが強く出る。

でもそういうときこそ、
子どもに寄り添った一言が
スッと出るようになってほしい。

親が変われば子どもの世界も変わるのだ。両親の対応と母のあの日の言葉に、私は今も感謝している。

今日も良い1日を。

P.S.
多くの親が陥りがちな不登校や義務教育の「大誤解」。
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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子は小学三年生の時に不登校になり、小・中学校には通うことなく卒業しました(現在19歳・大学生)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。