いつまで見守れば?

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頭ではわかっている。

学校には無理に嫌々行っても仕方ない。
今は家でゆっくり休む時期。

でも、どうしても不安と焦りが湧き上がる。

同世代の子と誰とも一言も話さない毎日。

ずっとこのまま昼夜逆転でいいのか?
こんなことで厳しい社会でやってけるのか?

別に学校や教室でなくてもいい。

でもせめて、フリースクールくらいには
せめて、どうか行ってもらえないだろうか?

少なくとも同世代の子と話さないまま、
このまま大人になってしまっては……。

というのは、不登校の子を持つ親なら
誰しも感じる不安と焦りだと思う。

もちろん僕もそうだった。

でも今にして思う。

厳しいことを言うのだけど、これって結局、

「親である自分が早くラクになりたいだけ」

なんだよね、と。

要するに一刻も早く状況が改善してほしい。

高校受験を考えれば、
せめて中3の夏休み明けには――。

などなど。

悩みのタームが数ヶ月や数年単位になってる。

でもそうじゃないんだよね。

この10年間、息子の度重なる不登校、
そしてガチこもりを経験してきたから分かる。

数ヶ月や数年じゃない。

もっともっと長いし、長くていいのだ。

不登校新聞4月1日号の
不登校の親・中田早樹子さんの記事、
『「この子を守る」私が覚悟を決めたとき』
を読んで改めて思った。

なんとか娘を元通りに
学校に行かせようとした中田さん。

夜ふかしさせないように、
ゲームとスマホを取り上げた。

それがわが子のためになると信じて。

「不登校改善プログラム」
「3週間で登校するようになるメソッド」

今思えばばかばかしい、
でも藁にもすがる思いで
そんなものにまで手を出したという。

でも娘はより苦しそうになるだけだった。

そうこうするうちに、無理矢理
行かせることになんの意味があるのか?

次第に考えが変わっていった、という。

僕が一番共感したのはココだ。

担任の先生との面談で「もう登校を促すようなことを言わないでほしい」と伝えました。学校に来ていないから勉強が分からなくてあたりまえ、みんなのなかに入れなくても仕方ない、という学校からの無言の圧力に、次女は苦しんでいると思ったからです。このとき、腹が決まったというか、生涯かけてこの子を見守っていく、そしてもうほかの人と比べる必要はないと心に決めたのです。

そう、生涯かけて見守っていく。
ほかの人と比べる必要はない。

この覚悟なのだ。

僕には中田さんのように、
こういう劇的なシーンはない。

強いて言うなら田中茂樹先生の本を読んで、
アイスクリーム療法を試したときだけど、

子どもを信じることと、アイスクリーム療法が教えてくれたもの

2018.05.09

「生涯かけて見守っていく」

そういう覚悟というか、長期スパンで
俯瞰して見られるようになったのは、
実はびーんずネットを始めてからのことだ。

なんせびーんずネットの活動を始めた途端、
息子は通ってたスクール辞めてひきこもる、
という事態に至った。

いや、今だから言うけど、
これも中々の試練だった。

でももう正直、面白がるしかない。

このままゲーム三昧、そして昼夜逆転、
まったく勉強せずに10代を過ごすと、
いったい人はどんな大人に育つのか?

少なくともそれを一番身近に
「観察」できるのだ。

こうなったらもう怖いもの見たさで
面白がるしかないじゃんね!笑

という感じで、行きつ戻りつ、
少しずつ心配を手放してきた。

厳しいことを繰り返し言います。

数ヶ月のタームではきっと、
何も変わりません。
数ヶ月であなたが自身が
早くラクになろうとしてる限り、
事態は恐らく好転しません。

「いつまで見守ればいいんですか?」

よくこういう疑問を
若干キレ気味にする人がいるけれど。

ぶっちゃけ、親なんだから――。

「生涯かけて見守っていく」

それくらい、長いタームで本来なら
子どもを応援するべきじゃないだろうか?

子どもが成人したら親は一丁上がり、
という考え方もある。
大学入学や、会社就職は
確かにひとつの節目かもしれない。

あなたがそう固く心に決めているのなら、
別にそれはそれでいい。

でも僕は申し訳ない、もっともっと
長いタームで息子のことを見ていたい。

なぜか?

僕が正真正銘・筋金入りの
親バカだからに決まってるでしょーが!笑

今日も良い1日を。

P.S.
「でもそうは言っても……」
「言ってることはわかるけど、でも……」
となるのが親心ですよね? わかります。
ぜひ、不登校の親の会など、同じ思いを持つ方々と繋がってください。
びーんずネットでは定期的に「お散歩会」をやっています。
4月は川崎でやります。一緒に歩きながら話しましょう。
よろしければぜひ。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子の忍介は書字の学習障害と軽度の発達障害があり、小学三年生の時に不登校になりました(現在19歳・忍者好き)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。