ヒューマン・スタジオ代表丸山康彦さんの
『不登校・ひきこもりが終わるとき』
を読んだ。
「体験者が当事者と家族に語る、
理解と対応の道しるべ」
と副題にある通り、
丸山さんご自身の体験と、
日々相談に乗られている
多くの経験から書かれた本だ。
不登校・ひきこもりの心理が
ものすごくわかりやすく描かれている。
- 不登校ひきこもりは生きざま
- 治療ではなく配慮を
- けが人ではなく妊婦に接するように
- 願望と実行の“あいだ”
- こだわりという「荷物」、常識という「よろい」
- 打率思考でなく安打思考で
- 肯定オーラを送る
- 適応力と自律力
- 親の「前姿」と「後ろ姿」
などなど。
印象的なワードと、
わかりやすいたとえ話がいっぱいあった。
「明日こそは学校に行く」
と子どもはいうのに、
いざ朝になると行けない……。
わが子の心理が理解できない、
そういう思いをしている人には、
ぜひ読んでもらいたい1冊だと思った。
不登校・ひきこもりの状態が
どういう心理状況であるのか、
これほどわかりやすく解説してくれてる本は
他にないんじゃないかな?
ぜひ詳細はお読みいただくとして。
やっぱり僕は父親の立場だ。
あえてあげるとするならば、
第7章のこの部分を紹介したい。
共感とは、そういうことです
まじめに頑張っている人は、
ふまじめで半端に見える人に対して、
「俺はあいつとは違う」と思いがちだ。
そしてこれが不登校ひきこもりのケースでは
本人と父親との関係に見られるという話だ。
登校しようとしても
どうしても体が言うことをきかない。
あるいは、仕事に踏み切れない。
本人はそう悩んでいる。
対して父親は
「自分はこんなにがんばって働いてる」
という自負がある。
「それにひきかえお前は……」
という思いがある。
多くの父親はそうだ。
一方で、違う感じ方ができる人もいる。
「わかってるのにできないことって、人間にはあるようなあ」「自分も仕事をしたくないと思うときあるよなあ」「自分も仕事を辞めたくなったときがあったよなあ」というふうに、わが子の気持ちに自分との共通点を見出す(「そういうところが一緒だな」と思う)感じ方です。
共感とは、そういうことです。
(中略)「そりゃあ、自分だって仕事をしたくないと思ったことはあるさ。でも自分は仕事を休まなかった」などと、同じ点があるのに違いの方ばかり強調するのではなく、同じ点が見つかれば、その一点で、わが子に「共感」していただきたいのです。
ちなみに「共感がほしい」と切実に感じた(「共感」に飢えていた)経験を持った人は、いずれ他者に対して共感できる優れた感性の持ち主になります。あなたのお子さんも、そのひとりです。
なかなかグッとくる、それでいて
説得力満点の解説だと思いませんか?
違いを強調するのではなく、一致点を見る。
よろしければ。
今日も良い1日を。
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