自分の中の「心配な親」という感情

自分の中の心配な親という感情
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昨日、帰宅すると
忍介のマシンガントークが始まる。

ふんふんはあはあ、
聞きながら気になっていた。

彼は午前中、
検査で病院に行ったはずだった。

書字の学習障害と斜視

忍介には斜視がある。

小さい頃は、あれ、目が合ってる?
と感じることが何回かあったけど、
今は完全に慣れてしまっていて、
普段はまったく感じることがない。

でも眼科の先生などは一目見るなり
「あららら」と言い出すくらいのもので…。

彼の場合、書字の学習障害
(読めるけど、書くのが苦手)と相まって、
以前からかなり辛かったらしい。

デモクラティックスクールの時
一緒だった子が同じく斜視だった。

でも手術をしたことで劇的に改善した、
という話を聞いて、手術を受けよう!と、
忍介もこのたび心に決めたのだ。

数学だけ取り組んでいた理由

紹介状を手に昨日は病院へ行った。

聞けばずいぶんな順番待ちで、
手術は最短でも10月くらいになるとの由。

それでも忍介はえらく上機嫌で、
「今日はコレ買ったんだ」
と嬉しそうに本を見せてくる。

「教科書ガイド・啓林館版中学一年数学」

この本で数学を自習するんだ、
と楽しげに言う。

気になったので単刀直入に聞いてみた。

「ねえ、なんで数学だけなの?
他の教科はやらないの?」

「国語とか、理科とか英語でしょ?
ほら、ぼくは字を読むのが辛いから。

考える数学はやるけど、ほかのは
目の手術が終わって、
字が見えやすくなってから
やる方が早いでしょ?」

なるほど。そういう理屈だったのか。

イラっとする気持ちの根っこ

でもそうやってウキウキしている忍介に、
やけにイラっとしている自分もいた。

なぜだろう?

なんでこんなに上機嫌な彼を見ていて
イラっとするんだろう?

自問してみたとき、わかった。

高卒認定資格を取りたい、
と言っている忍介を
僕は心の中で応援してるのだ。

でも同時に――。

たとえ目の手術をして
劇的に見えやすくなったとしても、

学校にも塾にもまったく頼らない
忍介のノンビリ自習メソッドでは
試験をパスするのは簡単じゃないはず。

どこかでそうも思っているのだ。

叫ぶキャッチャーのような気持ち

高認試験はそんなに難しくない、とも聞く。

でも教科はたくさんある。
広くまんべんなくやる必要がある。
だからそんなラクなものじゃないはず、と。

「締まって行こうぜー!」

キャッチャーが守備につくナインに向かって
叫ぶような気持ちが、どこか僕にあるのだ。

完全に余計なお世話、と知りながらも…。

自分の中の「心配な親」

日々、こうやって
子どもを信じることが大切、
なんて自分に言い聞かせるように
ブログを書いている。

でもやっぱり完全に100%、両手を離して
自転車に乗ってるわけじゃない。

改めて自分の中の「心配な親」という
感情に久しぶりに向き合った夜だった。

毎度ながら、備忘録として。笑

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子の忍介は書字の学習障害と軽度の発達障害があり、小学三年生の時に不登校になりました(現在19歳・忍者好き)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。