ひっつめ髪をほどいた就職活動が、この国の当たり前になりますように

ひっつめ髪をほどいた就職活動が
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印象的なパンテーンの広告

『自由な髪型で内定式に出席したら、内定取り消しになりますか?』

昨日、電車の中で見かけた
パンテーンの中吊り広告に目を引かれた。

『黒いリクルートスーツに、黒いひっつめ髪。このスタイルは、女性が個性を隠してしまっている象徴でしょうか。
企業が今以上にひとりひとりの個性に目を向け、素直に自分を示せる女性がもっと増えれば、日本はちょっとだけ良くなるのかもしれません。
ひっつめ髪をほどいた就職活動が、この国の当たり前となりますように。』

というコピーとともに、
就活時の髪型に関する1000人の
アンケートの「声」が、

モザイクのようにひっつめ髪の
就活女性の後ろ姿を浮かび上がらせている。

良い広告だなと思った。

詳しくはこちら
↓(hair we goというのが、地味にイイ)

前へならえ!

『みんな同じ髪型は変だと思いながら、自分だけ浮くのは嫌なので合わせていました。』
『ネットで探した量産型の髪型は、自分ではないみたいでした。』
『丸顔がコンプレックスなのに、おでこを出して推奨される髪型にしていました。』

そんな声を読むと、
そう思うなら別にやめればいいのに、
って単純に思いそうになるけど、

彼女たちの気持ちも、少しわかる。

もう四半世紀も前のことだけど、
僕も「就活」を前にして戸惑っていた。

空前の売り手市場は一転して
就職氷河期に変わっていた。

情報も今ほど多くなかった。

「面接の達人」
なるマニュアル本が出回り、
誰もがそれを読んで
「志望動機」と「自己PR」の文言を
こねくり回していた(実は僕も読んだ)。

なぜだろう?

やっぱり不安だったのだ。

あまりにも企業というものが
自分たちには異次元すぎて。

僕らとは別世界の常識を
強要しているような気がして。

まるで暗闇で突然
ヘッドライトに照らされた子鹿みたいに、
完全にフリーズしてしまっていた。

それでみんな萎縮して、
「前へならえ!」という
体育の授業で聞かされ続けてきた
前時代的な呪文に従ったんだと思う。

でも、四半世紀経っても変わらないのはどうか

今はそう思う。
情報だって比較にならないくらい多い。

「面接の達人」のようなノウハウなんて、
ネットで検索すればすぐ手に入れられる。

ひっつめ髪じゃないからって
内定取り消しになんて、なるわけがない。

そもそも内定取り消しなんて、
「事件」になる類の話だ。

大丈夫、そんな心配なんてする必要ない。

ひっつめ髪をほどいた就職活動が、
この国の当たり前になりますように。

ほら、パンテーンだって、
こんな風に大きな声で広告している。

自信をもって
自分らしいと思えるスタイルで
ぜひ面接に臨んでほしい。

ひっつめ髪が好きな人事担当の会社なんて、
こっちが願い下げだ!って思ってほしい。

だって、本当にそうじゃないですか?

続・ひっつめ髪をほどいた就職活動が、この国の当たり前になりますように

2018.09.26

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子は小学三年生の時に不登校になり、小・中学校には通うことなく卒業しました(現在19歳・大学生)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。