人はそこに「花」が「存在する」と考える。
そうですよね?
一方で――。
こういう考えだってあり得る。
「存在」というものが
「花」という形をとっている、と。
臨床心理学者の河合隼雄さん。
花に向かってこう語りかけたという。
「あんた、花してはりますの?
わて、河合してまんねん」
なんとも!
味わい深い表現だと思いませんか?
生きていれば日々、いろんなことがある。
軽んじられて、悔しかったこと。
誰にも相手にされず、悲しかったこと。
淋しかったこと。心細かったこと。
恨めしかったこと。憎たらしかったこと。
仙人でもない限り、そんな負の感情の渦に
巻き込まれることだって、ある。
そんな時こそ、このおまじないを
(簡単じゃないだろうけど)
思い出してみたいものだ。
「あんた、花してはりますの?
わて、河合してまんねん」
この言葉。
実際くちに出して言ってみると、
なんとも胸がふんわり、
軽く温かくなる。
そんな気がしませんか?
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