不登校の子に丁寧に接すると、失敗する?

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日々、いろんな記事をナナメ読みしている。

「不登校の子に丁寧に接すると、失敗する」

という小見出しが目を射た。

さては相も変わらぬ昭和の根性論か?

そう思ってよくよく読んでみたら、
全然そうじゃなかった。

コルク代表取締役の佐渡島庸平さんと
リディラバ代表理事安部敏樹さんの対談だ。

佐渡島:今、うちの息子も不登校でさ……。

安部:そうなんですか。

佐渡島:それで、高濱(正伸)さんがやっている花まる学習会グループのプログラムの1つに、自然の中で学べる「森の教室」があって息子が週1で通ってるんだけど、そこの井本(陽久)先生がおもしろいことを言っていて。

安部:高濱さんは花まる学習会の代表の方ですね。リディラバも支援してもらっています。

佐渡島:そこの井本さんが、「不登校の子やうまく社会に接続できていない子に丁寧に接すると、失敗する」って言ってるの。

安部:うわぁ、深ぇ。それ深いな。

佐渡島:丁寧に接すると、「自分は丁寧に接さないとダメな人間なんだ。やっぱり相手に負担をかけるんだ」って思って来なくなるんだって。

安部:おもしろい!

佐渡島:森の教室では不登校の子が来ると、雑というか、誰とも変わらない感じで接するんだって。特別な感じではまったく接さなくて。その代わり、その子に解釈を入れない事実だけをいっぱい言うんだって。

安部:「私がそう思ってるんじゃなくて、事実こうだよね」と。

佐渡島:その事実もね、別に相手を成長させるようなことを言うんじゃなくて、「鉛筆の筆圧強いね」とか。

安部:ははは(笑)。なるほどね。ある種、どうでもいいことですね。

佐渡島:そう。どうでもいいことの事実だけを言うと、「見てもらっている」と思って来られるようになるんだって。

安部:なるほどね。それめっちゃ参考になるな。

佐渡島:「ここにいると見てくれる人がいるんだ」って思うと、今度は見てもらって事実を指摘をしてもらった時に、本人にとって心地いい行動を取るように、ゆるやかに変わっていくって。

「解釈を入れない事実」だけを言う。

そうなんだよね。
それが大事なんだよな。
そしてそれってけっこう難しいんだよね。

学校や社会に接続できない、可哀想な子。
そんな風に見て上から目線で「支援」する。

それをありがたい、とは誰も思わないよな。

でも大人はつい、
そういう想像力が欠けてしまう。

あ、自戒を含めて言ってますからね。

対談の後半――。

教えないスタンスが大事、
という話も良かった。

佐渡島さんの言葉だ。

子どもが「教えてください」って言うまで、教えちゃいけない。そういうスタンスで子どもと接することができるかどうかがすごく重要だっていう話をしていて。学校教育って、教えようとしちゃう。今はいろんな人が学校を作ろうと挑戦しているけど、教える場所を作ろうとしていて、教えない場所を作ろうとしている人はほとんどいない。

うん、
「教えない場所を作る人」
に僕は一票入れたいな。
そういう場所がもっとあっていい。

だいたい「教えたがる」大人が多すぎる。
「学び」を大人が愛でてちゃイカンぞな。

今の世の中の一番の格差は、所得でなくて
「意欲の格差」というのも良かった。

楽しくもない人生を、
ひたすら言われた通りに生きる。

そういうのは僕は嫌だ。
子どもたちもそうであってほしくない。

記事読んで改めてそう思った。

今日も良い1日を。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子の忍介は書字の学習障害と軽度の発達障害があり、小学三年生の時に不登校になりました(現在19歳・忍者好き)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。