学校へ行けなかった僕と9人の友だち

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小三の息子が2013年に不登校になった後、
2015年に出版された本だった。

棚園正一さんの
『学校へ行けない僕と9人の先生』。

僕にとっては不登校の小学生の気持ちが
とてもリアルに感じられる1冊だった。

「息子が不登校になった時に読みたかった」
そう思う本だった。

そして今年、その続編が出た。

『学校へ行けなかった僕と9人の友だち』

生きづらさを抱える、すべての人へ――。
”不登校の子どものその後”を描く実録コミック!

と帯にある。

三上くん、喜田くん、イタルくん、
オットくん、屋谷さん、折腰くん、
武部くん、吉岡くん、加藤さん
という9人の友達――。

漫画家を目指す棚園さんが中学から
専門学校、定時制高校、フリースクール、
上京時代、大学、コワーキングスペースと
場所を移していく中で出会う話だ。

前作も良かったけど、
今回のもとても良かった。

詳細は是非読んでいただくこととして。

僕の場合どうしても「親」目線なので、
目が行くのはそこだった。

「もっと具体的な解決策がききたかった」
「棚園さんは運が良かっただけ」

冒頭、棚園さんの講演会のアンケートに
寄せられる、親たちのこうした感想。

あるよなあ、と。

視野が極端に狭まってしまっていて、
ネガティブな思考に自分が完全に全部、
取り込まれてしまっている。

不登校の子の親を持つ集まりで話す時、
初めのころは焦らなくてもいい、
きっと大丈夫ですよ、
と棚園さんも答えていた。

ただ最近になって、実際に今現在、苦しみの中にいる方々と接していくうちに気付いたんです。
本当に苦しい思いをしている時って誰の言葉も届きづらいって。
(中略)
でも、ずっとそのままな訳じゃないと思います。
いつか時間が過ぎて、大切な人が、ふと顔を上げてこちらを見た時、変わらずに、こんな道もあるよ、自由なんだよ?って笑いかけてあげることができたなら。
きっと寄り添うって、そういう事なのかなぁって最近は思っています。
そんな時、沢山の励ましの隅っこに、僕の本があれば幸いです。

あとがきでの棚園さんの言葉だ。
正直、ここが一番個人的には刺さった。

「フツウ」でない自分を卑下し、
「ちゃんとした大人にならなきゃ」
と常にもがき続けてきた。

そんな棚園さんだからこその、
説得力というか。

そして本編最後の言葉。
ここに凝縮されていると思った。

周りに合わせようと焦る必要なんてない
たくさん悩んで迷ったっていい
無駄なことなんてひとつもないんだから
どんな道だって未来の自分だけの道へ
必ず続いているはずだから

もう不登校とかね、関係ないと思う。

どんな道もその先に
自分だけの道が続いている。

本当にその通りだよな、と。
心から感じられる1冊だった。

よろしければ。

今日も良い1日を。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子の忍介は書字の学習障害と軽度の発達障害があり、小学三年生の時に不登校になりました(現在19歳・忍者好き)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。