待つことにエネルギーを使おう

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またひとつ、いい本を読んだ。

社会福祉士・精神保健福祉士の
野村俊幸さんが書いた
『わが子が不登校で教えてくれたこと』。

タイトルの通り、二人の娘さんが
不登校になった体験をもとに書かれた本だ。

いじめやひきこもり、
学校や教育行政に望むことに触れた
後半部分ももちろん良かった。

ただやっぱり親の立場としては、
ご自身の経験を振り返られた第1章と、
「不登校を理解する
――ケースワークの原則から」
の第2章がすごく響いた。

不登校の悩みや不安に万能の
マニュアルやノウハウはない。

ただ「しないほうがいい」という対応や、
守ったほうがいい原則はある。

その辺り、ご自身の実体験や
親の会でのケースから語られているので
とても説得力がある内容だった。

ぜひ興味のある方は読んでみてほしい。

紹介したい箇所はたくさんあったし、
ページ折りすぎで、もはや
折った意味をなしてないのだけど、笑

あえて今回は1箇所だけにする。

個人的にはこの部分が一番良かった。

「待つ」ということについての話だ。

ちょっと長い引用になるのだけど、
じっくり読んでみてほしい。

どんな形であれ子どもの心は成長している。テストの成績のように目に見えないだけで、親の側が目をこらし、心をとぎすまして子どもの成長を発見してほしいと思う。

しかし、「それでは待つだけでいいのか?」「いつまで待てばいいのか?」という疑問も出てくるだろう。これには大きな誤解がある。「待つ=何もしない」ことではなく、「不登校しているあなたを今までと変わらず私は愛している」としっかり子どもに伝えることが必要だ。そして、「今は焦らずにゆっくり休むことが大切で、元気が出てきて何かしたくなったら一緒に考えよう」と、はっきり具体的に語りかけてほしい。つまり、子どもの姿を積極的に理解するように努力し、「受けとめる」という「行動」をするのである。

また、いつ動き出すのか、動き出して何をするのか、親は子どもに代わって決めることはできないが、子どもが動き出そうとして何か相談してきた場合、それに応じることができるように親もいろいろと情報を集め、勉強しておくことはできる。「待つ」というのは、決して何もしないことではない。(中略)

親は「待つ」ことに大きなエネルギーを使ってほしい。それは、自分の人生を振り返る貴重な機会になるに違いない。

「受けとめる」という「行動」をする。
待つことにエネルギーを使う。

それは、キツいことではあるけど、
これまでの自分の生き方や培ってきた
価値観と正面から向き合うことでもある。

本当にね、改めて、
その通りだよなあと思った次第。

今日も良い1日を。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子の忍介は書字の学習障害と軽度の発達障害があり、小学三年生の時に不登校になりました(現在19歳・忍者好き)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。