完成とは何も加えるものがなくなった時ではない

去年の10月下旬から制作を進めてきた、
不登校をテーマにしたインタビュー事例集
「雲の向こうはいつも青空」。

昨日、ようやく校了することができた。

僕はずっとマーケティング畑で
仕事をしてきたから、カタログやら
マニュアルやらの冊子を作った経験は
多いし、人に取材をしたことも
記事や広告を自分で書いたこともある。

でもうちの奥さんと二人、手作りで
進めてきた今回の事例集は感慨深かった。

何しろ、企画から取材・撮影・デザイン
編集まで全部、自分たちだけでやった。
ここまで自分たちだけで制作物を作ったのは
人生初めての経験だった。

7人の方にしたインタビュー。
みなさん、本当に素晴らしい内容だった。

ハッとさせられたこともあるし、
深く共感したこと、実感のこもった
宝石のような言葉など、
沢山の贈り物に出会うことできた。

さてそれを、どう形にしていくか。

他にもっと賢いやり方が
あるのかも知れない。

でも、僕がしたのはまず全員の言葉を
全部、徹底的に文字に起こすことだった。

今朝改めて振り返ってみたのだけど、
書き起こした文字数は合計で241,894字。
インタビューの総録音時間は
18時間17分だった。

一人当たり平均34,556字、2時間36分。

そこから削りに削っていく。

書き起こすのにそれこそ
何十時間もかかっているから、
一番気持ち的に辛く切ないのは、
この削ぎ落としていく作業だった。

文字起こしが終わって、さあ編集!
と取り掛かろうとした時、
こう思ったのを鮮明に覚えている。

「コレみんなすごく良いこと言ってる。
削ったら、この素晴らしいニュアンスが
伝わらなくなっちゃうよ…」

でもそれは文字起こしをした当人だけの
「思い入れ」というものだ。

きっと僕以外の誰も、
20万字もあるインタビュー集を
そのまま読むことなんてできない。

それをきちんと読みやすく
調理するのが、編集という仕事だ。

心を鬼にして、どんどん捨てていく。

それは枝葉を綺麗に刈り込む感覚ではなく、
岩のようなダイヤモンドを電動ドリルで
粉々に砕いていくような感覚だった。

ページ割の都合で一人当たり3万5千字を
6千字くらいまで減らす。実に8割以上を
捨てなくてはいけない勘定だ。

意味が変わってしまわないように
最大限留意しながら、
1センテンスずつ削っていく。

↓絶賛編集作業時、その心境を書いている。

編集する!

2019.01.18

編集した粗い原稿をうちの奥さんが
校正し、より短く、わかりやすく編集する。

二人で校正、編集作業を延々、繰り返す。

そうして遂に昨日、
トータルで7名分の文字数43,053字、
一人平均6,150字が最終形になった。

サン=テグジュペリはこう言っている。

「完璧がついに達成されるのは、
何も加えるものがなくなった時ではなく、
何も削るものがなくなった時である」

去年の年末、
ひたすら文字起こしした時間を振り返る時、
思うのはこの言葉のことだ。

完璧だとは言わない。
でも完璧を完成に言い換えたい気分だ。

やっと、削るものはなくなった。

とても良い仕上がりになったと思う。
ぜひ一人でも多くの人に読んでもらいたい。

発売予定や詳細はまた別途お知らせします。
お楽しみに!

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子の忍介は書字の学習障害と軽度の発達障害があり、小学三年生の時に不登校になりました(現在通信制高校1年生・忍者好き)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』を出版しています。