この本の中でもダントツで面白かった、
ひきこもり名人・勝山実さん。
その勝山さんとアナキズム研究の政治学者
栗原康さんの対談を読んだ。
たくさん話題があったし、正直
若干飛ばし読み気味ではあったのだけど、
個人的に栗原さんが言ったこの
「懐かしい未来が還ってくる」
というフレーズがすごく印象に残った。
栗原:だから自分に対して、真にノー・フューチャーを突きつけたい。時間そのものを突破するというか。早助よう子さんの小説で面白いなとおもったのは、「懐かしい未来が還ってくる」という言葉です。ひとがほんとうに好きなことをやるときって、就活みたいに将来のことを考えて、目のまえの選択肢のなかから一つを選ぶというものではないですよね。好きな本、好きな音楽、好きな人。どれも理由なんてなくて、あたりまえのように好きになってしまう。昔からそうするとわかっていたかのように。はじめてのことなのに、その未来が懐かしいような。そんな感覚をだいじにしたいなと。
なんだかね、この部分を読んで
もう四半世紀以上前のことを思い出した。
大学4年生になったときのことだ。
就活戦線は超氷河期だった。
長かった髪を切って、紺のスーツに
慣れないネクタイ結んで面接に臨んだ。
それは将来を考えて目の前の選択肢の中から
ひとつを選ぶ作業だった。
でも――。
ひとがほんとうに好きなことをやるとき。
それは将来を考えて目の前の選択肢から
ひとつを選ぶものじゃない。
初めてのことなのに、その未来が懐かしい。
うん、素敵だよね、その感覚。
ぜんたい、俺たち
「目の前の選択肢」に慣れすぎてるよな。
今日も良い1日を。
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