適応指導が必要なのは

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昨日に続いて3月1日号の
不登校新聞の中からもうひとつ。

『今「不登校」を問うために』

中島浩籌さんのコラムの一節が良かった。

個人的に常々、思っていたことがある。

「適応指導教室」って、
みんなシレッと言ってるけどさ。

酷いものの言い方なんじゃないかと。

学校に適応できない可哀想な不登校の子。

その子たちをまっとうに戻れるように
心優しき「チーム学校」が「指導」する。

適応を指導するのだ。
コレ、めっちゃ上から目線だよねと。

だから中島さんのこの切れ味の鋭さが
とても嬉しかった。

「適応力を養う」とは、ある状態に当てはめることを目指す考え方です。しかし「(この社会・学校に)どう適応するのか?」という問いには、「そもそもこの社会・学校でよいのか?」という「問い」はほとんで含まれていません。

要するに、適応力を育成しながら、これからの社会で自立するために進むべき道を支援していく、しかし「社会や人間関係への根底的問い」は考えていない。これが現在主流になっている「不登校」の受け止め方なのです。

そうなのだ!

僕が「異次元の不登校対策」とか抜かして
ちょこざいな作文をする人たちに対して
感じているいらだち――。

それは24万人の不登校の子どもたちが
大人や社会に大きく突きつけている
「問い」に対して、まったく真面目に
向き合おうとしてないように見えるからだ。

「そもそもこの社会・学校でよいのか?」

いい加減、もうここにしっかりと
出発点を置きましょうよと。

新卒一括採用やら、高校や大学の受験、
はたまたクラス制や宿題なんかもそうだ。

「そもそもこの社会・学校でよいのか?」

根本から虚心坦懐に考え直さないと、
今の状況は絶対に変わらないと思う。

ちょいちょいのヌルい手直しなんかじゃ、
不登校に悩み苦しむ親子は絶対減らない。

と、ここで僕が吠えても
仕方ないのはよくわかっている。

でもやっぱり少しでも
多くの人に知って感じてもらいたい。

むしろ「適応指導」が必要なのは、
今の学校や社会の方だよと。

だからたまにはしつこく
もう一回、吠えてみる。

ここ掘れワンワン文科省!笑

今日も良い1日を。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子は小学三年生の時に不登校になり、小・中学校には通うことなく卒業しました(現在19歳・大学生)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。