雨の朝は走りに出ない。
走りに出ないがゆえに――。
走れないことがストレスで、
走ることに意識が向いてしまう。
もう歯磨きみたいなもんだから、
走らないと気持ち悪いんだよな。
ということで、
何度も読み返しているこの本に手が伸びて、
パラパラ読み返してしまった。
『ヨム マラソン 42.195kmの脳内活動』
日経新聞スポーツ記者
吉田誠一さんの本だ。
この本を手に取ったのは、初めて
フルマラソンを申し込んだ直後だった。
吉田さんの書くマラソン完走記は
なにしろ面白い。
ベストタイムを狙って走っていた頃は、
吉田さんを真似て僕もよく完走記を書いた。
今朝もまた読み返してしまったのだけど、
何度読んでもいい。
特に「まえがき」のこの箇所が大好きだ。
走り始めて数年後。
あるとき吉田さんは奇妙な感覚に襲われる。
「オレって、もしかして
獣に近づいているんじゃないだろうか」と。
言葉で表すのは難しいが、自分が非常にシンプルな生き物と化しつつあるような気がした。走る速度を上げていくうちに、人間として身に付けている複雑なものが次々と取り払われ、きれいになっていくというような、裸になっていくというような、真っ白になっていくというような感じだった。余計なものは何もない。つまらない思想や感情をすべて捨て去り、きわめて純度の高いもの(純粋な善人という意味ではない)になっていくような。神経が研ぎ澄まされ、尖った感じで疾走しているような感覚だった。
(略)
それが非常に快かった。「こんなに心地いいのだったら、きょうから人間やめますわ」という感じだった。
このシンプルな生き物と化していく感覚。
わかるなー、と。
そして、こういうことを
読んだり書いたりしてると、無性に
ランニングシューズが履きたくなる。
ん?
なんか、小雨になってきた?
走るか。笑
今日も良い1日を。
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