何でも前向き・即実行

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20年間、4つの会社に勤めてきた。
いろんな人たちと仕事をしてきた。

やりにくいなー、と思った集団もあった。

みんなが口癖のように
「アリかナシか」を言うチームだった。

「これこれこうすれば、と思うんだけど」

と僕が言う。

「アリっちゃアリだけど実際どうかな?」

「いやいや、それはナシっしょ?」

メンバーたちが言う。

思い返せばそんなやりとりが多かった。
メンバーたちがいつもそんな感じなので、
自然、最初に口を開く人は慎重になる。

はっきり言えば全然楽しくなかった。

JAF MATE10月号、作家兼料理人
西村淳さんの「幸せって何だろう」
というコラムを読んで、それを思い出した。

南極大陸観測隊に西村さんは参加した。

越冬基地の平均気温はマイナス57℃。
標高は3800m。とんでもない場所だ。

そこで1年数ヶ月過ごした。
でも十分に幸せだったという。

なぜか?

日本全国から集まった南極観測隊員は、
とにかく全員超ポジティブ。
何でもやってみよう精神の塊だった。

何でも前向き・即実行。

失敗した場合の想定とか責任の所在とか、
そんなの全然「ナシ」だったという。

そして何でも前向き・即実行の人たちと
暮らしていると、その環境がいかに
過酷なものでも高揚感=幸福感が
常に身を包んでいたという。

日本に帰ったらこんな連中とは二度と
会えないと思うと喪失感に囚われた、とも。

さもありなん話だなあと思った。

何でも前向き・即実行。

ついつい自分の身に
引き寄せてしまうのだけど、、、

インタビュー事例集の編集が大詰めだ。

精魂込めて組み上げた修正原稿。
ガラス細工のように細心の注意を払った。

そこへ鬼編集長、もとい、うちの奥さんから
能天気に見える赤字が真っ赤に入るとつい、
カッとなることもある。

でも何でも前向き・即実行。

赤字通りに直してみたら、あら不思議!
そっちのほうが断然いいじゃんね、の図も
多数ある(要は頭でっかちになってる)。

もちろん、いつも、いつでも
オールウェイズ前向き・即実行、
というわけにはいかない。

にんげんだもの(相田みつを)。

でも、南極観測隊の人たちのこと、
たまに思い出してみようと思った。

さあ、がんばろうぜ!

今日も良い1日を。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子は小学三年生の時に不登校になり、小・中学校には通うことなく卒業しました(現在19歳・大学生)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。