そうならない可能性があることも理解した上で、それでも|忍介通信あとがき

忍介通信あとがき
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僕が両親に送り続けた忍介通信は、これで終わりです。

念のため誤解のないよう補足しますが、あくまでもこれは僕ら家族の場合の事例であって、デモクラティックスクールへ行くことが不登校の解決だと言いたい訳ではありません。

悩み、考えを深めて行く中で、結果としてこういう選択をしたというだけのことです。

同様に、これがハッピーエンドだとも全く思っていません。

実際、忍介通信1617の間とその後、つまりデモクラティックスクールへ通い出した後も2回、忍介は不登校になりました。

以下はスクールに通い始めて5ヶ月後に不登校になった時、うちの奥さんがスタッフ宛に送ったメールです。

2014/10/16 9:19送信

おはようございます、いつもお世話になっております。

昨日も、お休みの連絡が遅れてしまい失礼しました。忍介本人に任せていますが、忘れてしまうようで、ご迷惑をおかけして申し訳ありません。

今日も、忍介はスクールを休むそうです。

昨日忍介と話しましたが、彼はもうスクールには行きたくない、と。喧嘩をした相手とのことも大きいようです。でもそれだけでなく、デモクラティックスクールで過ごすことに今は意味を見出せないようで、家にいるほうが安心できるとも言っています。

どこか、自由な時間に行って帰ってこれる塾みたいな、勉強が出来るところに行きたいと、そう本人は言っていました。

いろいろと、考えているようです。

 

私たち親としては、本人の意思に任せようと思いつつも、実は忍介がスクールに毎日元気に通う姿を夢見ていました。現実は、そうならない可能性があることも理解した上で、それでも、です。

家にこもっていても、忍介はいろいろと考えているし、その経験も価値あるものだと思います。

今後も、もちろん見守っていきますが、本人からはっきり今はスクールには行かない、という意思を示されていることは、考慮したいと思っています。

 

そのような状況です。またご相談させてください。

よろしくお願いします。

その後、再度の登校と不登校を経て4年。

13歳になった今、忍介は徹夜でゲームをして、数時間だけ寝て、遅刻しながらスクールに通ってます。

 

親としては、いつまでたっても子どものことが心配です。

でも忍介の不登校をきっかけに、自分の考えを変えることが出来た、そのことは僕にとっては本当に大きかったことで、今にして思えばやっぱりギフトだったなあ、と。

思っている次第です。

引き続き自分の考えを深める意味でも、いろんな角度から書くことをを続けようと思います。

不登校という名のギフト|トップページ

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子は小学三年生の時に不登校になり、小・中学校には通うことなく卒業しました(現在19歳・大学生)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。