断言を反復し感染させる

断言を反復し感染させる

ずっと気になっている本があった。

ル・ボンの「群衆心理」

フランスの社会心理学者
ギュスターヴ・ル・ボンが
1895年に書いた「群衆心理」という本。

群衆になることで人間は
個としての正常な判断を失い、付和雷同的で
時に残虐な行動をとることがあると論じる。
ヒトラーが愛読したとも言われる本だ。

でもこの手の本って
マトモに読んだら、きっと眠くなる。
そうも思っていた。笑

そんなところに、、、

「まんがでちゃちゃっと4000年!
読んでおきたい人類の叡智を面白く読破!
講談社まんが学術文庫」

なるものがあり、「群衆心理」も
漫画で読めるというのを知った。

漫画なので、お風呂に入っている間に
読めてしまう手軽さが良かった。

断言を反復し感染させる

原書はどうなのかわからない。

でも漫画では革命期のフランス、
理想に燃えた清廉な弁護士がいかにして
恐怖政治を行う独裁者になったのか、
マクシミリアン・ロベスピエールを
主人公に描いている。

僕が一番感銘を受けたのは、
三部会代議員に立候補するロベスピエールが
初めて民衆の前で演説するシーンだ。

断言・反復・感染。この3つの手段で代議員としての「威厳」を手に入れる。

加害者と被害者…。敵と味方…。善と悪…。わかりやすい対立構造。証拠を示す必要はない。断言はシンプルであるほど威力を発揮し、反復することで感染力を持つ。

対立候補からの中傷に対して釈明は悪手…。中傷には中傷でねじ伏せる。

断言を反復し感染させる。
断言を反復し感染させる。

情熱的な語り口で
分かりやすく二項対立を示す。
それを繰り返す。
繰り返すことでそれは感染し、
熱狂する群衆を作り出す。

そうして狂乱の革命は進み、
ロベスピールは国民公会を掌握。
次々に政敵を断頭台に送り込み、
そうして最後は自身も断頭台に消える。

良い悪いの前に、知っておきたいこと

読んで思ったのは、良い悪いの前にまず
こういうメカニズムはきちんと
知っておきたい、ということだ。

オレオレ詐欺もそうだけど、
手口を知っているのと知らないのとでは、
事態に遭遇した時の対処に差が出るからだ。

断言—推理や論証もなしに無条件に断言することは群衆の精神にある思想を染み込ませるのに確実な手段である

反復—反復された事柄は、無意識界の深奥部に刻みつけられる

感染—ある断言が十分に反復されて、意見の趨勢が形作られれば強力な感染作用が群衆の間に働き始める

ネット上の悪口雑言やらもそうだと思う。

一見、論理的でないことは
多くの共感を得にくいように思える。

でも違うのだ。逆なのだ。

扇動という点では、推理や論証もなしに
無条件に断言し繰り返すのが有効なのだ。

ホント、残念なことではあるんだけど…。

口喧嘩で無敵だったセリフ

そう言えば…、と書いていて思い出した。
中学1年生の時の
とっても腹立たしい同級生のことだ。

そいつは口喧嘩では無敵だった。

なぜか?
何を言ってもこう繰り返すからだ。

「うっせー、バーカ。うっせー、バーカ」

どれだけ論理的に何かを言っても、
奴の場合、針が飛んだレコードだった。

「うっせー、バーカ。うっせー、バーカ」

これを延々と聞かされると、
そのうち誰もが面倒臭くなって
彼と争うのをやめたものだった。

これってある意味、
断言・反復・感染のお手本だったと思う。

教訓。

シンプルな断言、そしてその反復。
それに感染されることに注意!

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子の忍介は書字の学習障害と軽度の発達障害があり、小学三年生の時に不登校になりました(現在通信制高校1年生・忍者好き)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』を出版しています。