不登校は「損」なのか?

 

 

 

 

うちの奥さんは、帰省中。

我が家の大学生は友達に誘われて
どっかかに遊びに行ったかなんだかで。

完全一人きりの土曜日デス。

やることテンコ盛りなので今日も頑張る。

でも世間はさ、
もう、仕事納めしてるんだよね?

花の年末年始なのだ。
それに今日は土曜日だ。

午後くらいは休めよ純ちゃん。

「よーし、昼飲みに向けて頑張ろう」

なーんてことは、どーでもいい。

ふと思い出す。

「損をしてる」

っていう感覚って、あったなあと。

損をしてる。
学校へ行かないことで。

損をしてる。
友達と触れ合う貴重な時間を失って。

損をしてる。
勉強に、部活に、成長する機会を失って。

損をしてる。
努力して受験・合格する経験を得られずに。

損をしてる。
新卒切符で嵩上げで就職する機会を失って。

損をしてる。
部屋にひきこもってばかりいて、
人生を謳歌する時間を失って。

などなど。

子どもが不登校になった。

そしてある程度、
それを受け入れられるようにもなった。

でもどこか「損をしてる」という感覚は、
僕には割とあった。

実際問題、フリースクールの学費だって
義務教育期間ならかからないんだしね。

損をしている。

「みんなはもう仕事納めなのに……」

ってチラッと思った、この感覚だ。
(あなたはどうですか?)

でもね、それってさ。

思いっきり世間一般と比較しての話だよね。

「人は人、自分は自分」

と心底、思えてないことの表れだ。

「よそはよそ、うちはうち」

って親は子どもに言うくせにね。
(それも都合の悪い時だけ。笑)

確かに「損か得か」を
世間一般の常識を基準に考えれば――。

不登校で「得」をすることは
まあ、まあ、殆どないようにも見える。

でも同時に、たくさんの事例を長いこと
見聞きしてきた上で、今はこうも思う。

不登校だからこそ(あえて言うと)。

たっぷり自分と向き合う時間がある。

人と違う選択をしたという強さが備わる。
思いっきり好きなことをした経験が持てる。

制限なしに何かをトコトン突き詰める時間。
それを現在の10代の子たちは殆ど持てない。

まあ、我々大人だって全然持ててない。

そう考えると、だ。

学校へ行かない選択をした子たちは、
果たして本当に損だけしてるのだろうか?

なーんて考えることもできる。

我が家の大学生を見ててもやっぱり思う。

彼には「勉強疲れ」みたいなものが
まったくと言っていいほど、ない。

それは恐らくずっと、いわゆる
教科の勉強とは無縁で生きてきたから。

ゲーム三昧をトコトン10年近く続けてきた。

通信制高校を卒業したあと、
ある日、突然受験勉強を始めて
そして今は毎日、大学に通っている。

自分の好きな学科で学んでいるから、
普通にめちゃ成績もいい。

授業をサボる同級生たちを見ると

「あいつら何しに大学に来てんだ、と思う」

と平然と言い放つ。

要するに、疲れてないんだよね、勉強に。

それは彼がずっと黒板に向かって
強制的に座らされてこなかった、
大きなメリットのようにも僕は思う。

無理矢理、イヤイヤ勉強させられた。
その経験がまったくないんだよね。

いわば、オーガニック育ち。
だから元気だ。

ということで――。

「損をしてる」

と感じているなら、マイフレンド。

「長い時間、大きなところから見れば、
決して損ばかりじゃない(かもよ)」

と無責任に言い放って終わります。
(はい、無責任な言い放ちですからね)

かもね、かもね、恋かもね
ピタリあっちゃうかもね♪

さあ、午前中は鬼集中だジュンイチ。
そして午後のご褒美を楽しめ!

今日も良い一日を。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子は小学三年生の時に不登校になり、小・中学校には通うことなく卒業しました(現在20歳・大学生)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。