形容詞とタンジェント

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毎月20日は通信制高校のレポート日だ。

20日が近づいてくると、
我が家の高1に質問されることが増える。

「お父さん、形容詞ってどういうもの?」

まっすぐ過ぎる直球の質問には
時としてドギマギしてしまう。

「その、なんていうかアレだよ、
美しいとか醜いとか、速いとか遅いとか、
そういう奴だよ」と僕。

「走る、は動詞。で、家、は名詞だよね」

「そうだね」

「わかった! 形容詞は人によって
受け取り方が違うもののことだ」

「???」

「だって美しいか醜いか、速いか遅いか、
そこに絶対はないでしょ? 人によるし」

「確かに」

「走るとか家とかは誰にとっても同じもの。
でもそうじゃない、受け取り方次第なのが
形容詞ってことだね」

人によって受け取り方が違うもの。
それを言葉にしたのが形容詞――。

その定義が腑に落ちるかどうかは
人によると思う。

辞書で引けばそういう定義ではないだろう。
でも、彼にとってはそれが
形容詞の「言語化」なのだ。

そして「ねえ、お父さんの大嫌いな
タンジェントの具体的な使い方がわかったよ」
とひとつ、YouTube動画を見せてくれた。

Googleマップを使って、
写真がどこで撮影されたか場所を特定する、
という物騒な動画だ。

撮られた写真から遠近法の「消失点」と
目安になる建物との角度と距離を
それぞれに割り出していく。
その計算にタンジェントを使う。
そしてGoogleマップに落とし込むと、
ズバリ場所が特定できる。

「細かい計算は全然わかんないけどさ、
面白いよね、こういうふうに見せられると」

確かにね。空恐ろしいけど……。

形容詞といい、タンジェントといい。

僕とは全然違う形で
自分の中に取り込んでいく忍介15歳。

いいかもね。こういうのも。
頭に残りやすいし。

今日も良い1日を。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子の忍介は書字の学習障害と軽度の発達障害があり、小学三年生の時に不登校になりました(現在19歳・忍者好き)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。