あなたがサンタクロースの不在を知ったのは
いつのことですか?
サンタの不在を知った朝
僕に関して言えば、
サンタの不在を知ったのは
小学校4年生の時だった。
弟はミクロマンの
豪勢なセットを所望していた。
でも僕は、
なぜだか覚えていないのだけど、
クリスマスまでに欲しいものを
サンタさんにちゃんと伝えることが
できなかった。
そして迎えた12月25日。
晴れた寒い冬の朝だった。
目覚めると隣の弟のベッドの枕元には
でっかいミクロマンのセットがあった。
対して僕の枕元には
リボンがかかった
一冊の本があるだけだった。
当時、僕が夢中になっていたのは、
歴史上の偉人たちの伝記漫画だった。
その朝、枕元にあったのは、
アルフレッド・ノーベルの伝記漫画だった。
そのときの気持ちは今でも覚えている。
ああ、サンタさんは
僕のお父さんとお母さんなんだ。
だって、僕が伝記漫画を好きなことは、
サンタさんは知るはずがないんだから。
そして、ミクロマンのセットで
大喜びをしている弟を横目に見ながら、
なんだかすごく”損”をしたような気分で
ノーベルの伝記漫画を読んだ。
子ども心にミクロマンのセットと
本の価格がぜんぜん違うのは分かった。
親が僕に見繕ってくれた、その気持ちは
(今になれば)よくわかるけど、
ミクロマンと比べると本はどうしても
しょぼいプレゼントだった。
そんなこんな。サンタの不在に気づいた
小学校4年生のクリスマスの朝だった。
でも本当に不思議なもので—。
そんなしょっぱい経験があったくせに、
親になった途端、ごく当たり前のように
周到にサンタを演じてきた。
なぜ親はサンタを演じるのだろう?
サプライズで楽しませたいのか?
サンタを信じる、
その子どもの無垢さを愛でたいのか?
振り返ってみれば
僕の場合はこうだったと思う。
たとえいつか気づく日がくるとしても、
そしてしょっぱい思いをするとしても、
それまではせめて一年に一回、
条件なしで子どもの願いを叶える。
そういう機会があったっていい。
たとえ欲しいものがなんでれ、
サンタさんの名の下、
100%、子どもの願いを叶える。
でも現実的には
子どもが望むプレゼントを
用意するのは大変だった。
仮面ライダーのベルトや
妖怪ウォッチのアイテムは
絶望的なまでに品薄で、この時期、
バンダイという会社を恨めしく
思うことが多かった。
このプレゼントの意味
プレゼントを用意するのは大変だと思う。
でも小学校低学年のお子さんを持つ
みなさんには、この時期、
ぜひ思い起こしてみてほしいと思う。
このプレゼントの意味ってなんだろう、と。
たとえそれが何であれ、
望むものを100%受け入れて
子どもにそのまま届ける。
それは「あなたはそのままで、
ありのままで素晴らしいんだよ」
その体験を届けることに
他ならないんじゃないだろうか?
ちなみにこの記事を書くにあたって
読み返したみた、うちの奥さんが
4年前に書いた文章。
身びいき500%なんだけど、笑
小学4年生の忍介のサンタさんへの手紙が
死ぬほど可愛いのと、
うちの奥さんの文章が素晴らしいので、
よかったらぜひ、読んでみてください。
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