一段視点を上げると違うのになと思う。
どういうことか？
「学校には行ってほしい」
と親は思う。
「せめて普通の学歴は取ってほしい」
と親は思う。
なぜか？
学校に行かないと
社会性が身につかないから。
社会に出てまともに食べていけないから。
いろんな組織の中で
ちゃんとやっていけないから。
家の中にこもっていてゲーム三昧。
いくらなんでもこのままじゃまずい。
フリースクール？
なんのかんの言っても、
安易なぬるま湯的環境にいては
ストレス耐性が身につかない。
人生、やりたくないこと・嫌なことから
永遠に逃げ続ける訳にはいかないんだから。
などなど。
そんなふうに思っていませんか？
僕もやっぱりどこかでそう思ってた。
だから学校に戻そうとした。
でもね。
今は違います。
そんなふうには思わない。
なぜか？
一段視点を上げると違うと思うからだ。
一段視点を上げる、とはどういうことか？
ここであなたに質問です。
「学校には行ってほしい」
「せめて普通の学歴は取ってほしい」
そう思う、その理由。
僕が今まで挙げてきた”以外”の、
究極の理由をひとつ、答えてください。
なんで学校に行ったほうがいいと思うのか？
なんで学歴があったほうがいいと思うのか？
そう思う、その究極の理由。
それは――。
答えを聞いてしまえばきっと
誰もが同じなんじゃないだろうか。
「子どもに幸せな人生を歩んでほしいから」
子どもに幸せな人生を歩んでほしい。
だから学校に行ったほうがいい。
だから学歴があったほうがいい。
そのほうが社会性が身に付く。
社会で食っていけるようになる。
組織の中でやっていけるようになる。
ストレス耐性もつく。やり抜く力がつく。
要するに僕ら究極は、子どもに
幸せな人生を歩んでほしいんですよね？
で！！！
問題なのは、かつての僕や今のあなたが
思っているその「幸せな人生」とやらが。
ちょっとステレオタイプすぎないか、
ということだ。
つまり、どういうことか？
「学校に行かないと社会性が〜」
云々の、その部分。
そこが自分が思う「幸せな人生」と
あまりに密接につながりすぎてる。
そこに「疑いの余地」や「留保」が
もっとあってもいい。
果たして学校に行かないと、
本当に幸せな人生を歩めないのか？
本当に幸せな人生を歩めないのか？
ここで再度、あなたに質問です。
その実例、どれだけ知ってますか？
学校に行かないで大人になった人のこと、
あなたは何人知ってますか？
正直に白状します。
僕は一人も知りませんでした。
生まれて初めて出会った不登校の子、
それは自分の息子でした。
学校に行かないで大人になった人のこと、
まったく一人も知りませんでした。
だから「このまま学校に行かないと
幸せになれないんじゃないか」と焦った。
まったく一人も知らなかったから……。
あなたもきっと、そうなんじゃないですか？
でもね。
知らないから焦る。不安になる。心配する。
それって裏を返せば単純な話なんです。
要するにたくさん実例を知ればいいんです。
そうですよね？
だから今、僕らはこうして不登校の
インタビュー事例集をつくってるんです。
あのころ、自分たちが
切実に知りたかった「情報」。
つまり、学校に行かないで
大人になった人のこと。
それも著名な人のものではない、
市井の人の身近な不登校の実例。
それをたくさん知ることで現在進行形で
安心と勇気につなげているんです。
まずは視点を一段、上げましょう。
子どもが幸せな人生を歩むこと。
その究極目標を忘れないようにしましょう。
そしていったん、学校や学歴のことは
「戦略的に」わきに置きましょう。
「疑いの余地」や「留保」もしっかり持つ。
そのために多くの「実例」を知りましょう。
親の会など同じ立場の「話が通じる人」と
つながりを積極的に持ちましょう。
情報は「チカラ」になります。
つながりは「支え」になります。
あなたに届くといいのですが。
（シェア大歓迎です）
今日も良い1日を。
P.S.
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