好きなことをして自由に生きていく。
この類のワードが出たときに、
こう反応する人たちがいる。
そんなに世の中、甘くないよ、と。
まあ、そうかも知れない。
そういう部分も大いにあると思う。
でも、はた目にはなんだか
「酸っぱい葡萄」の話みたいに
見えるときもある。
どんなに飛び上がっても
葡萄に手が届かないキツネ。
どうせ酸っぱい葡萄だから不味いはず、
と負け惜しみを言うイソップ寓話だ。
「そんなに世の中、甘くない」
確かに世の中、厳しいことも多い。
でも、なんでそんなに決めつけるのか?
本当は心の奥底では
自分もそうしてみたい。
でも出来ない。踏み出せない。
だから酸っぱい葡萄と思おうとする。
胸に手を当ててみると、
どこかそういう部分は、ないだろうか?
そんなに甘くない――。
頭にそう浮かんだ時。
もしかしてこれは
酸っぱい葡萄じゃないのか?
その自問は忘れないようにしたいなあ、と。
自戒を込めて。
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