三歩歩いて二歩下がる

 

 

「いや、これ本当によくわかるわあ」

と思って読んだ。

分量はそんなに長くない。

でもけっこうずっしり、
読み応えのある記事だった。

前編↓↓↓

後編↓↓↓

タイトルにビビッと来た方はぜひ全文を。

特にね、後編の冒頭がハイライトだと思う。

「お母さん、それ、一番やったらあかんやつや」

と言われた、無理矢理漢字を書かせた話。

「学校に行けないのなら、
せめて勉強してほしい」

お兄ちゃんは毎日学校に行って成績優秀。
自ら中学受験すると言う頑張り屋。

それにひきかえ、弟は不登校で
昼過ぎまで寝てゲーム三昧。

「学校に行けないのなら、せめて……」

そして人は「一番やったらあかんやつ」
に陥ってしまう。

思えば僕も最初はそうだった。

いや、これ本当によくわかるわあ、
という感想しか出てこない。

「学校に行けないのなら、せめて……」

という呪縛ね。

これは本当に強いものがある。

そしてそこから抜け出すためには、
やっぱり自分と向き合う必要がある。

これがまた、本当にキツイのだけれども。

向き合うことで初めてわかることでもある。

なぜ自分は「良かれ」という「親心」で
やってはいけないことをやってしまうのか?

思えば、進学、就職、結婚と人生の節目で親に従ってきた。進学先の候補を挙げたら「そこはあかん。遠い」と言われた。就職先も「その仕事は不規則やからあかん」。

「あかんといわれたら、それが普通やと思ってしまった。親の言うとおり進めば、それはそれで別に幸せな人生を送ってたように思えたし、親やから心配するのは当たり前っていうか。親心や、ぐらいに受け止めてました」

しかし、そうしてきたことで、自分は何かを獲得し損ねてきたのではないか。そしてそのやり方は、少なくとも目の前で学校に行けずに苦しんでいる子どもにはそぐわない。そのことをミノリさんは理解した。

ココなんだよね!!!

そのやり方は、少なくとも目の前で学校に行けずに苦しんでいる子どもにはそぐわない。

親がココを本当の意味で理解すること。

本当の本当に、腑に落ちて納得すること。

あえてこの言葉を使うのだけど、
それこそが不登校の本当の意味での
「解決」の第一歩なんだろうと思う。

ミノリさんは言う。
「不登校って、ゆっくり、ゆっくり。じわじわなんです。ほんまに。急に飛び跳ねるようにポンと外に出なくって。ほんまに階段一つひとつ。三歩歩いて二歩下がるみたいな。でも、確実に一歩ずつは進む。私も成長するまで8年かかったってことですよね。でも、前には進めるんやっていうことがわかりました。ほんま、池添先生には感謝しかない。私を怒ってくれてありがとうございましたって言いたいです」

三歩歩いて二歩下がる。
でも確実に一歩ずつは進む。

だから焦らない。比べない。

「それでも辛くなったら?」

辛くなったっていーんです。

とにかくしっかり情報たくさん取って、
あとは心が通じる仲間とのつながりを。

情報はびーんずネットの本を。
つながりはびーんずネットの散歩会で。

良かったらぜひ。
お待ちしています。

今日も良い1日を。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子は小学三年生の時に不登校になり、小・中学校には通うことなく卒業しました(現在19歳・大学生)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。