昨夜は忍介と二人の夕食だった。
彼が「月曜から夜更かし」の
録画を僕に見せる。大笑いして見た後、
今度は僕が「ロストフの14秒」を彼に見せた。
とっても感銘を受けていたみたいだけど、
その後でポーランド戦のボール回しの
話になった。
「あれは汚い。卑怯で、情けない」
ばかりで彼が譲らないので大口論に発展。
しまいには
「お父さん、酔ってるんでしょ?」
と忍介に言われる。
ああ、そうだ。酔ってる。それが悪いか?
せっかくの息子との時間だったのに、
ぷりぷりしながら寝る羽目になった。
って、大人気ない僕が完全に悪いのだけど。
人生を棒に振ってほしくない…父親の相談
素敵な記事を読んだ。
大学生の息子が俳優になりたいと言う。
期限つきで認めようと思うのだけど、
俳優になれるのは1%以下の厳しい世界。
息子に人生を棒に振って欲しくない。
どうしたものか、という父親からの相談に、
演出家の鴻上尚史さんが答えるものだった。
少し長いけど、ぜひ読んでみてほしい。
ネタバレになるのだけど、
印象的だったことが2つある。
ひとつは30歳の女性で
オーディションを受けるのが初めて、
という人たちがすごく多いという話。
俳優の道を諦めていたのだけど、
夢をどうしても諦めきれず
30になったのを機に、という人たちだ。
こういう人たちがすごく多くて、
そして鴻上さんは心中深く
ため息をつくことが多いという。
何事も早くから始める方が
どうしたって有利だ。
10歳で野球を始めるのと、
30歳で始めるのとを比較した時に、
どちらがプロ選手になるのに有利か、
と考えればわかりやすい。
そして同時に思うのです。
「俳優になりたい」という思いは強烈なんだなあ。どんなに親が反対しても、その思いはずっと心の奥深くで燃え続けているんだなあ。
もっとも、その強さの半分は、親が作ったと言っていいと思います。よく言われるように、私達は、やったことより、やらなかったことを強く後悔します。彼女達が、親に反対されず、ほんの数年、俳優を目指し、そしてその可能性の低さに驚き、怯え、諦めれば、俳優への思いはあっさりと消えていったかもしれません。
でも、親はそのトライアルの可能性さえ、潰したのです。だからこそ、心の奥底で俳優への思いが燃え続けたのです。
読んで思った。
進路についての親の介入というのは、
大袈裟でなく子どもの人生を
歪める可能性があるのだなあ、と。
親はどうすればいいのか?
もうひとつ。
大学で4年間かじっただけの22歳が
プロの俳優を目指せるか?
その問いに対する鴻上さんの答えは
イエスでもあり、ノーでもある。
それは誰にもわからない。
じゃあ、どうすればいいのか?
息子さんが決めるのです。親が決めるのではありません。親ができることは、子供が集められない情報を集め、可能な限りの(またはエイ助さんが納得できる範囲の)資金援助をしてあげることぐらいです。
息子さんに言ってあげて下さい。大切なことは、自分の生き方に納得できるかどうかだと。
そして過剰に反対するでも応援するでもなく、
見ないふりをして見ているのがいい、
と鴻上さんは言う。
見ないふりをしていると、子どもは
自分の頭でじっくり考えるようになる。
親が騒げば騒ぐほど、子どもは
「親とどうやって戦うか?」ということに
意識が向いてしまうし、
親が応援すればするほど
「親の期待に応えられるだろうか」
と思ってしまう。
だから見ないふりをして見ているのがいい。
親にできることは、情報を集め、
資金援助をしてあげることぐらい。
これって何事も、
本当にその通りだと思いませんか?
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