「不登校でも大丈夫」は親指に力こもった願いで根拠なき太鼓判なんです

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ふと気になって――。

「大丈夫」

と検索してみたら、Googleが
「大丈夫 言い換え」と提案してきた。

大丈夫を言い換えるとどうなるんだっけ?

とっさに思いつかなかった。

なのでGoogleの提案のままに調べると、
主にビジネスシーンで
「大丈夫です」と言ってしまう
若い世代に向けた記事がたくさん出てきた。

大丈夫のポジティブな言い換えは?

「問題ありません」

ということになる。

まあ、そうだよねと思いながら
「ああ、この部分かあ」
とも思った。

念のため、うちにある辞書も調べてみた。

だいじょうぶ|大丈夫
何かに対処出来る条件が十分で・危険や万一の心配が無い(期待通りに何かが行われる)様子。
(新明解国語辞典・三省堂)

となっている。

「ココだなあ」と。

何が言いたいか?

「大丈夫マイフレンド」

という言葉で僕はいつも
ザクッと言ってしまっているけれど。

不登校の子を持つ親の不安の根っこは
どれだけ「大丈夫」と言われても
そう受け取れないことにあると思う。

そんでもって「覚醒した親」である僕らは
ある程度、情報に接し知識を得て、
またあれやこれやの煩悶を経てきている。

だから、結局のところは
なんとかなると思うしかない――。

という、いい意味で諦めの混じった
ポジティブで澄んだ境地でいる。

そして「大丈夫」という言葉を使う。

ここが通じてないポイントなんだろうな、
と思った。

「大丈夫」というのは決して
「将来の保証」ではない。

少なくとも僕は
そういう意味では使っていない。

大丈夫=まったく問題ない
大丈夫=危険や万一の心配が無いこと
大丈夫=期待通りに進む様子

そういう意味で言っていないです。

でもちょっとそこに気づいてなかった。

「不登校でも大丈夫」
という言葉を字義通りに
捉えている方々がいることを。

これは「子どもを信じること」にも
近いものがあると思う。

子どもを信じる、とはどういうことか?

子どもを信じてさえいれば
「悪いことは決して起こらない」
と信じることじゃない。

そんな安っぽいことじゃない。

子どもを信じるということ。

それはたとえつまづいても転んでも、
そこから立ち上がる強さを
我が子は持っている、と信じること。

これが田中茂樹先生の仰っていることで、
最初、本当に目が覚める思いで読んだ。

今、僕は「不登校でも大丈夫」を
同じようなニュアンスで使っている。

「この子はきっと大丈夫だ」と思うこと。

それはつつがなく平穏な未来が
輝かしく保証されていること、
ではない。

そんな甘いお気楽な話じゃない。

苦しいことや辛いことも続くだろう。

いつまで経っても何も変わらないように
見えることだってあるだろう。

でもこの子は危うく見えながらも
その中でもきっと進んでいける――。

「大丈夫」というのは親として
勝手にそう「太鼓判」を押すことだ。

そこに何の根拠もないにも関わらず!

いや、何の根拠もないんですよ。
何の根拠もないんです。

でも大丈夫なんですよ。
きっと!

↑という、この「きっと」の部分に、
親指握りしめるような気持ちがこもってる。

これが僕が言う
「大丈夫マイフレンド」です。

決して将来の保証なんてしてないです。

問題ないわけでも心配ないわけでも
期待通りになるわけでもないんです。

もっと厳しく切ないものなんです。
親指に力こもった願いなんです。

根拠なき太鼓判なんです。

ああ、また今日も熱くなっちゃった。笑

良い1日を。

P.S.
『雲の向こうはいつも青空』
Vol.9発刊を記念して「みょん」さんこと
谷川明子さんが素敵な企画をしてくれました。

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よろしければぜひ。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子の忍介は書字の学習障害と軽度の発達障害があり、小学三年生の時に不登校になりました(現在19歳・忍者好き)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。