ドーベルマンのロクの思い出
確か小学4年生のときだったと思う。
新しく引っ越してきたご近所さんが
大きなドーベルマンを飼っていた。
黒いからだと思うのだけど、
名前はロクだった。
小4男子が考えることといえば、
本当にしょうもないことなのだけど、、、
犬小屋の前は金網だった。
その金網越しにロクに向かって
鳩サブレーをひらひらさせる。
そのいい匂いにロクがダラダラと
ヨダレを垂らす、その様子がおかしくて、
仲間と何度もロクをからかっていた。
ただ、ロクも立派な体格のドーベルマンで。
よくしつけられていたから
滅多に吠えなかったけど、さすがに連日の
鳩サブレー攻撃は腹に据えかねたのだろう。
ある日、突如激昂した。雷のように咆哮し、
金網に向かってマッハで体当たりしてきた。
地獄のフタが開いたのかと思った。
小便漏らすくらい怖かった。
以来、犬が怖い。
今も小さな犬でも駄目だ。
完全にトラウマになっている。
なぜ、人がこわいのかを知る
昨日に引き続き。
この本の話なのだけど――。
暴力を受けたり、仲間はずれにされたり、
差別されたり、無視されたり――。
人から傷つけられた経験のある人は
人が怖い。深い傷を負った人は
怖くて学校や職場に行けない。
なぜ怖いと感じるか?
それは自分を傷つけたもの、
傷つける可能性がある条件や人が
学校・職場に揃っているからだ。
だから学校や職場と同じ仕様の空間が怖い。
制服を着た集団が怖い。同年代が怖い。
その「怖さ」を理解するために
内田先生が出している犬の例えが
僕にはすごくしっくりきた。
たとえば、犬に噛まれたことのある人は、犬がこわいですよね。だけど犬に噛まれたことがなく、犬をかわいがっている人は、「こわくないよ。こんなにフレンドリーだよ。大丈夫だから」といいます。ところが、犬に噛まれたことのある人は、いくら噛まれないといわれても、誰が保証してくれても、犬がこわいんです。
学校や職場という場所は、いってみれば犬の群れがいる犬小屋のようなものです。人から傷つけられた経験は、犬に噛まれたことがあるのと同じことです。いつ牙をむくかわからない犬の群れに入っていくのは、どれだけの恐怖と不安がともなうことでしょう。
「噛んだりしないから」と言ってないか?
犬が怖い僕のような人には、特に。
犬が好きな人にとっても、たぶん。
この例えはとても
わかりやすいんじゃないだろうか?
大事なことは、犬が実際に
噛むか噛まないかということじゃない。
そうではなく。
犬が怖い、とその人が
思っていることなんだ、と。
当たり前、といえば当たり前の話だ。
でも「大丈夫、噛んだりしないから」
――こういうことを言っていることって、
意外にあったりするんじゃないだろうか?
はい、もちろん
自分に向かって書いてますよ。笑
今日も良い1日を。
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