人に迷惑をかけない、は善か?

あなたは人に上手にモノを頼める方ですか?

僕について言えば、頼むのが苦手だ。

やっかいな仕事がある。
人にお願いするよりは、
自分でやってしまう方が早いから、
と思ってしまう。

相手だって忙しい。
僕がやればその方が助かるだろう。
そしていくつも仕事を抱えてしまう。

結果、自分ばかり忙しくて、
周りが誰も助けてくれない、
なんて心の底で嘆きながら、

「鳴かぬなら自分が鳴こうホトトギス」

になってしまうことが多い。

なぜか?

ひとつは相手を信頼していないんだろう。
思い切って任せてみたらいいのに、
心のどこかで任せて失敗したらどうしよう
と恐れている。

もうひとつは、長く染み付いている
「人に迷惑をかけない」
「自分のことは自分でなんとかする」
という価値観が強固にあるからだと思う。

ちょっと前に見た映画
「こんな夜更けにバナナかよ」。

筋ジストロフィーの重度身体障害者、
鹿野靖明さんを描いた映画だ。
(主演の大泉洋さんがとても良かった)

鹿野さんはわがままで強烈だ。

寝返りひとつ打てないから、24時間
誰かに介助してもらう必要がある。

でも病院で大人しくするのは真っ平御免、
ボランティアを募って一人暮らしする。

彼はボランティアに何かをしてもらうことに
まったく遠慮がない。なんでも人に頼む。
夜中にバナナが食べたいと人を走らせる。

強烈すぎて最初はおいおい、
あんた何様だよ?と思うのだけど、

「だって俺なんにもできないんだもん、
だから誰かにお願いするしかないじゃん」

とあっけらかんと鹿野さんは言う。

確かに、その通り。

彼と関わることでボランティアたちも
色んなことに気づかされ、
支えられるものがある。

愛と涙のうるわしい物語じゃない、
人間同士のせめぎあいの良い話だった。

さて、ヘルプを頼むということについて。

以前、フリースペースたまりば理事長の
西野博之さんの講演を聞いた時に、
とても印象に残った言葉がある。

自立とは一人でなんでもできることじゃない。「助けて」が言えることが大事。

そして、映画の主演をつとめた
大泉洋さんの言葉。

これまでは「自分の子どもにどんな教育をしますか」と聞かれたら、「人に迷惑かけないようにしなさい」とずっと言ってきた。でも、この映画を通して、それは違うんじゃないかと思うようになった。今後は「できないことは人に頼りなさい、でも人に頼られたときは、それに応えられるような人になりなさい」と言うと思う。
https://webronza.asahi.com/culture/articles/2019010400002.html?fbclid=IwAR22ciQRUk_mjYmBYTreS7McmCRgWO89L9UnStoNvDdhvsASLmvNtpSAQVA

いずれもなかなか
深い言葉だと思いませんか?

人に迷惑をかけない。弱みを見せない。
自分のことはなんとかする。自立する。

そうやってずっと
ハードボイルドでいられるならいい。

でも、人生そんなに思い通りに
なるものばかりじゃない。

困ったときは助けてと言う。
弱みを見せて、お互いに助け合う。
安心してそう言い合える
人と場所が増えるといい。

そう思った。

価値観として染み付いてしまっているので、
なかなかすぐには、難しいことだけど…。

少しずつでも、そう切り替えていけたら、
と思っている。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子の忍介は書字の学習障害と軽度の発達障害があり、小学三年生の時に不登校になりました(現在中学3年生・デモクラティックスクールを経て2019年春からホームスクーラー/忍者好き)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』を出版しています。