明るく、そして親切に

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映画『エブリシング・エブリウェア・
オール・アット・ワンス』を観た。

話の内容を説明するのは、とても難しい。

なので全省略。

ただね、どうしても備忘録として
残したいので、ちょっとだけここに書く。

僕が一番グッとくるのは夫のウェイモンドが
真新しいコインランドリーを得意そうに
主人公のエブリンに披露するシーンだ。

2人は駆け落ちした中国系アメリカ人だ。
自由の国で初めて自分達の店を持った。

確かに今はしがない、
問題だらけのコインランドリーだ。
でも若い二人はその頃は
希望に溢れていたはずだ。

そしてその新しい洗濯機が並ぶ店内を
幼い娘のジョイがよちよち歩く――。

エブリンがマルチバースを行き来するときに
一瞬現れる、1秒にも満たない2つのシーン。

その頃の彼らの心情を思うとね、
眼前のカオスになんか涙が出そうになる。

そして「Be kind」という言葉。

これ、よく考えてみたら僕の好きな
カート・ヴォネガットもよく使う言葉だ。

とてもわかりやすく解説してくれている
サイトがあったので、こちらを引用する。

ウェイモンドは、どのユニバースにあっても親切であろうとしていた。一番ダメなユニバースに思えたエヴリンのユニバースにおいても、どうしようもない現実に対して少しでも明るく生きようとしている。それがウェイモンドなりの闘い方なのだ。それは楽観的に、笑顔で振る舞うことであり、洗濯袋に“ギョロ目”をつけることだった。この場面においては、自分を刺したエヴリンに向けられた銃口の前に立ちはだかることだった。

「優しくしてほしい」——その言葉に突き動かされたエヴリンは、今まで登場してきた人物のオールスターを倒すのではなく、親切に対処することでこれを乗り切る。

ままならない現実。
それに対して少しでも明るく生きる。
楽観的に、笑顔で振る舞う。
洗濯袋にギョロ目をつける。

本当にね、ここだよなあと。

明るく、そして親切に。

はい、どうしても夫の立場なので、
個人的にはウェイモンドに
感情移入しちゃうのでありました。

しかし最初のポーチのヌンチャクは、
カッコ良かったけど笑った。

という、備忘録であります。

今日も良い1日を。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子は小学三年生の時に不登校になり、小・中学校には通うことなく卒業しました(現在19歳・大学生)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。