朝起きると、忍介が話しかけてくる。
「お父さん、何か右足が痺れてるんだよね」
「へえ。そうなんだ」と僕。
「野菜食べないから糖尿病かも知れない。
それにすげー運動不足だし」
「まあ、そうかもね」
「日光も浴びてないし――。
右足切断とか嫌だし――。
だから運動したいんだけど、
今朝はこんな雨だし…。ああ、
早く晴れてくんないかなあ」
家でずっとゲームをしている14歳の忍介。
面白いもので、親が何も言わないと逆に、
心配事は自分で調べるようになる。
糖尿病のことなんかに行き当たったり、
日光を浴びる重要性を知ったりする。
ところで彼は毎日5ページずつ、
自分で小学校の算数の教科書を
勉強しているらしく。
一昨日くらいに小学6年生を終了して、
中学の数学に手をつけ始めたとのこと。
「思ったより簡単じゃん、数学♪」
なんてドヤ顔で言ってる。
「そりゃ忍介は中三なんだからね、
中一の内容は簡単だろうよ」
と思わず言いそうになるのを、
すんでのところでこらえる。
彼は独学なのだ。
さて、中三14歳といえば、
世間では高校受験だ。
彼は何をどうしようとするのだろう?
高卒認定を取りたい、と本人は言っている。
でも数学以外はまったく手をつけてないし
今のところ、具体的なその道筋は
清々しいほどノープランに見える。笑
とりあえず、今日のところ
14歳中三男子の心配ごとは、右足の痺れだ。
何年か経って読み返したら
面白いんじゃないか、と今日もまた、
備忘録として。
男忍介、どこへ行く?
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>毎日5ページずつ、自分で小学校の算数の教科書を勉強している
というのを読むと、今の世の中で、自分はどうしていくのが幸せに近づけるのか、と自分で考えているんだなぁと感動しますね。
勉強するのが正解というのでは全然ない(というか、そんなこと誰にもわからない)のですが、いろんな情報から世の中や未来を見ているんだなと感じます。
田中先生、コメントありがとうございます!
きっと息子なりに考えている部分はあるんだろうなあ、と見ています。それが効率的なのかとか役に立つのかとか、親としてはともすれば現実的な「判断」が入りがちなのですが、その部分はできるだけ留保して見よう、と今は思っています。
ときどきうまく行きませんが。笑