結局のところ、親が子どもに願うことは

 

 

 

もう何十回も裏切られてきた。

だから期待はしない。

どうせ朝、実際に行く段になれば
「やっぱ無理」とか言うんだろう。

お約束って奴だ。

でも今回は珍しく強い意志を感じる。

明日は大事なテストだから
朝から学校に行くときっぱり言う。

「どうせまた」

と思いながら、やっぱり少し嬉しい。

「もしかしたら明日は本当に行くのかも」

ちょっぴり期待してしまう。

そして迎えた当日の朝。

ああ、やっぱりいつものパターンだ。

「はぁ」

別に学校が無理なら
フリースクールだってあるのに。

行けもしないくせに、
本人はやたら登校にこだわる。

もうあと何十回、何百回、
これを繰り返せばいいの?

――そんなこんな、こいういうのは
不登校界隈あるある話だと思う。

本当に辛いよね。

でね。

僕は思うんだよね。

これって本当は違うんだよね。

「学校へ行ってほしい」じゃないんだよね。

学校へ行ってほしいんじゃない。

「明るく元気に今日を生きてほしい」

その思いの表れなんだよね。

毎日毎日部屋にひきこもってゲーム三昧。
昼夜逆転でロクに食事も取らない。

そんな不健康な生活を送る
子どもの姿を見るのが嫌だ。

だから学校に行ってほしい。
学校が無理ならせめて
フリースクールに行ってほしい。

なぜか?

明るく元気に今日という日を
ノビノビ生きてほしいからなんだよね。

明るく元気に過ごすその姿をこそ、
親は見たいんだよね。

「進路はどうするの?」
「勉強遅れちゃうと大変だよ」

つい言ってしまいがちな余計なひと言。

それも一番の根っこには
今日という日を明るく元気に
過ごしてもらいたいからに他ならない。

結局のところ、親が子どもに願うことは
ソレだけなんだよね。

「明るく元気に過ごす」

それが一番の上位目標であるならば。

たとえ家の中でずっと過ごしていようが、
明るく元気ならば、まず良しとする。

「いや、もう毎日不機嫌まき散らしてて、
とても明るく元気とは言えない」

という状態ならば――。

そのまま仮に登校するようになったとしても
一番の上位目標は満たされない。

進学したって就職したって満たされない。

進学も就職もただの通過点でしかない。
一番大切なのは本人の内面なんだから。

そうですよね?

もし毎日、不機嫌まき散らしているなら。

まずは家の中で親子で少しでも、
明るく元気方面に向かえるように工夫する。

具体的には?

少しずつでもあいさつや会話を増やす。
もっと子どもの声に耳を傾ける。
進路や勉強の話はしない。
指示や小言は言わない。
親自身、明るく元気に楽しく毎日を生きる。

そういう「小さな工夫」はできると思う。

「明日は登校するか?」
「明後日なら? 次の学期からは?」

そうやってハラハラドキドキ、
切なく消耗する毎日を過ごすよりも。

子どもが明るく元気に過ごせてるかどうか。

そこにもっとフォーカスするようにしたら、
親の心持ちも少し変わるんじゃないかしら?

「言うのは簡単だよね」

そう、あなたもよくご存知の通り、
純ちゃん立派な「言うだけ番長」ですよ。

でも一応、こう見えて子どもの不登校歴では
年季の入った「十年選手」でもあります。笑

今日も良い一日を。

P.S.
12月のびーんずネットのお散歩会は大阪開催です。
残席あと2名です。よろしければぜひ。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子は小学三年生の時に不登校になり、小・中学校には通うことなく卒業しました(現在20歳・大学生)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。