今は焦っても仕方ない。
とにかく本人の気持ちが向くまで
じっと待つしかない。
親があれこれ口出ししないこと。
親は楽しく自分の時間を作ること。
それが大事、ということは
もう十分わかっている。
それでも――。
勉強の「べ」の字もない生活。
昼夜逆転のゲーム三昧。
深夜の自室からはときどき
「クソ」だの「死ね」だの
ゲーム中に発する汚い言葉が聞こえてくる。
家族に顔を見せるのは食事どきだけ。
それも終われば自室にこもってしまう。
受験はもう来年の春のことなのに、
本人は何を考えているのかさえわからない。
いくら時代が変わったと言っても今の時代、
最低限、中卒で人生渡っていけるほど
甘くはないことくらいはわかってほしい。
何より、ネットで繋がった顔の見えない
ゲーム仲間としか話さない毎日。
果たしてこんなことで、
社会性は身につくというのだろうか?
同年代の子に毎日混じって揉まれること。
もっと言うなら。
気に入らない奴とぶつかり合うことでしか
身につかないことだってあるんじゃないか?
結局のところ、私は甘やかしているだけ?
親としてピシッと言うべきところは
ピシッと言うべきなの?
もう何が正しいのかさえわからなくなる。
などなど。
建前として「信じて見守る」はわかる。
でも本音としては「苦しく、もどかしい」。
多かれ少なかれ、
そんな思いを抱えている人は多いと思う。
実際僕もそうだった。
だから今、こうして
「タイムマシン」を作っている。
と言ったら大袈裟だろうか?
僕ら夫婦が発行している
不登校インタビュー事例集
『雲の向こうはいつも青空』のことだ。
12年前、当時小学3年生だった
息子が不登校になった。
すったもんだの末に――。
言葉を選ばずに言えば、親として
子どもに望むラインを大きく引き下げた。
正直、大学に行くのは無理だろうと。
それはしっかり覚悟した。
しっかりそう覚悟はしたものの。
じゃあ、自分たちとは違う形で
社会に出ることになるこの子が、、、
大人になったとき、
一体どういう人生を歩むのか?
それはやっぱり不安だし心配だった。
だから不登校の「その先」を今、
生きている人の話を聞きたかった。
リアルな「その先」が知りたかった。
「その先」を知って安心を得たかった。
それが、僕らがこのインタビュー事例集を
作った一番の原動力だった。
今、あなたのお子さんはまさに
冒頭のような図なんじゃないだろうか。
もちろんディテールは
ちょっと違うこともあるだろう。
でも10年後、
24歳の大人になってどう生きているか?
それを知りたいとは思いませんか?
もちろん、あなたのお子さんの10年後は
今の時点では誰にもわかりません。
ただそれを知る「ヒント」は
いっぱい詰まっていると思う。
いわば「読むタイムマシン」
になってるんじゃないかなと。
不登校・ひきこもりを経験した人。
その保護者。
子どもたちに寄り添う人、
そして自分の学びを実践した人。
7名の方それぞれの、
リアルで等身大の言葉をまとめた
不登校インタビュー事例集、
『雲の向こうはいつも青空』。
昨日、新しく11号目となる
号の発売を開始しました。
ぜひ手に取ってみてください。
今日も良い1日を。

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