朝5時50分起床。
2日経って疲れもだいぶ取れて、
筋肉痛もだいぶ和らいだ。
静岡マラソンの余韻を、今日も少し。
本当に、応援の声がありがたい。
途切れることのない沿道の大声援。
レースという華やかな祝祭感。
大勢のボランティアスタッフ、
運営事務局の方々の地道なサポート。
それがあるからこそ、この42kmという
とんでもない距離を走り切ることができる。
「がんばれフロンターレ!」
一昨日も何度もそう声をかけてもらった。
僕が川崎フロンターレの
ユニフォームを着て走っていたからだ。
同じくらいジュビロ磐田にも間違えられた。
(本当、ユニフォーム似てるからね)
でもまあ、それは覚悟の上だ。
って話が逸れるので戻す。
だから決して応援のことを
悪く言いたいものではない。
ということを前提にして
でもあえてちょっと厳しいことを書く。
「気合いだ、気合いだ、気合いだ!」
とアニマル浜口さんを真似てる人がいた。
それ自体は別に全然悪いことじゃない。
僕が気になったのはそのニュアンスだった。
なんというか、ユーモアの要素がないのだ。
浜口親子にはお互い強い信頼関係があって、
ファニーなお約束としてのユーモアがある。
でもその人は本当に怒ってるみたいだった。
思い違いだったら申し訳ない。
でも少なくとも僕はそう聞こえてしまった。
「気合いだ、気合いだ、気合いだ!」
トボトボ歩くランナーもやっぱり多かった。
そんな状況での、ユーモア要素なしの気合い。
それってやっぱり違うんだよな。
ランナーには物理的・肉体的にどうしても
走れなくなることってやっぱりあるんです。
僕は過去15年間、もう数えてないけど
20回以上はフルマラソンを走ってきた。
これまでに棄権したことは幸い一度もない。
ただ、25km地点で脚がダメになって、
残り17kmを歩いたことは3回ある。
最近の、そして
人生ワーストの記録は5時間30分28秒だ。
3年前の屈辱のこのときだ。
残り17kmを歩くのは本当に辛い……。
何が言いたいかというと、、、
気合いや精神力だけでは
マラソンは走れないこともある。
そのことを応援してくれる全ての人に
もっと知っておいてもらいたいなあと。
人はがんばって美しく走れることもある。
でもときに期せずして、敗残兵のように
惨めにゾンビ歩きする羽目になることもある。
好き好んでトボトボ惨めに歩いてるんじゃない。
だって自分から参加費1万5千円も払って
42kmを走ろうと決めた酔狂な人なんだよ。
なんで好き好んでゾンビになって歩くのよ?
走れないんです、今は。
走れない。ただそれだけのこと。
そう、本当にただそれだけのことなんです。
それを気合いが足りないと決めつけること。
それはその人自身の否定になってしまう。
42kmという距離に立ち向かおう!
そう決めて何ヶ月も練習し、その日の朝
勇敢にもスタートラインに立った。
同じコースを一緒に走っている僕からすると
勇敢な同志であり、酔狂な仲間でもある。
その同志や仲間を、だ。
やっぱり上から叱りつけるみたいな
ニュアンスで鼓舞してほしくないのだ。
こんなことをくどくど書くのは理由がある。
実は自分がゾンビになって歩いているとき、
沿道の応援が本当に耳に痛かったのだ。
「がんばれ、がんばれ、がんばれ!」
その声が本当に胸に突き刺さる。
敗残兵である「今がんばれない自分」には。
本当にね、肉体的・物理的に走れない。
そんなときに、無頓着に頭すっ飛ぶほどの
大応援を受けると、むしろ傷つくんだよ。
そのこともね、応援の人たちには少し、
知っておいてほしいなあと。
もちろん、大声援は走っている身には嬉しい。
何度も繰り返し言うけど超絶嬉しい。
思い切りチカラになる。ウルトラ励みになる。
一昨日の自分の場合のように
目標達成の大きな原動力にもなる。
ただ歩いている人は、静かにそっとしておく。
無理にあえて鼓舞しないでもらいたい。
42kmのアドベンチャーに挑んでいること。
そのこと自体を丸ごと応援してほしい。
走っていようが、歩いちゃっていようが、
そのことに関係なく、全部応援してほしい。
あっ!
コレ不登校ひきこもりと一緒だ。笑
人生というこの大いなるアドベンチャー、
それ自体を応援してほしい。
学校行っていようが、行ってなかろうが。
働いていようが、働いていなかろうが。
「そんなの関係ねぇ」
まずは生きていること自体を応援しませんか?
今は一見、あなたの思うような
望ましい状態には見えないかもしれない。
でも目に映るものだけで判断しないでほしい。
トボトボ惨めに歩いてる。
ただうずくまって1ミリも動かない。
今はそう見えるかもしれない。
「この先の長い人生、どうするのよ?」
そんな風に言いたくなるかもしれない。
でもね。
本人は悔しい思いを抱えて、でも今は
何も言わないだけなのかもしれない。
何も言えないだけなのかもしれない。
どうしても動けないだけなのかもしれない。
とにもかくにも、まずは彼・彼女の
内面に思いを致してみてほしい。
そんなこんなです。
また応援にかこつけて演説しちゃった。笑
今日も良い1日を。

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