トム・クルーズがディスレクシア
(読字障害)だというのは知っていた。
それを初めて知った時、
「字が読めないのは大変なことだろうな」
とは思った。
でも、それ以上の感慨はなかった。
正直に言うと。
まして「読めるけど書くのが苦手」という
ディスグラフィア(書字障害)なるものが
あることも知らなかったし、
自分の息子がそうだと知ったときはもう、
彼は完全に不登校になっていた。
僕ら夫婦も知らなかったし、
当時の担任の先生も知らなかった。
漢字が苦手なのは単に努力不足だと、
やっぱり僕らも先生も思った。
今朝は早起き読書でこの漫画を読んだ。
ディスレクシアの青年・忍の物語だ。
頑張ってない。怠けている――。
ディスレクシアの人に繰り返し
投げかけられるそうした言葉。
それがどういうもので、どう困難なのか。
この物語で改めて、特に第1巻冒頭で
主人公の忍の視点から体験することができた。
同じ障害を持った遥と出会うことで初めて
忍は自分がディスレクシアだと知る。
そして劇団で脚本を書くことになり、、、
そこから始まる物語は
「頑張る」とはどういうことか、
「障害」とは何か、ということを
ストーリーという器で繰り返し
形を変えて見せてくれる、そんな話だった。
「ぼくは字が読めない」
「文字が書けないと普通じゃないの?」
「障害者はかわいそうじゃない」
「障害に「寄りそう」ってなんだろう?」
「「障害」のない人なんか、いない」
第1巻から5巻まで帯に書かれたコピーだ。
その内容通りの、とても良い物語だった。
我が家の忍介はこの物語に出てくる
忍や遥ほどではない。
それでも「文字」というものに対する困難は、
やはりある。
そして彼なりに工夫をしている。
途中、何度も涙がこぼれた。
ディスレクシアを知らない人にこそ、
読んでもらいたいと思った。
本人以外の他人の目には見えない障害、
それがディスレクシアだ。
少なくとも学校の先生や教育に関わる人には
必須で知っておいてほしいことだと思う。
今日も良い1日を。
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