クロックスランナー

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ランニングしてたら、フっと
右の脇道から目の前に一人、
走る女性が現れた。

僕はゆるジョグのスピードだったけど、
いやあ、彼女はけっこう速かったな。

そしてお世辞にも優雅な
ランナー姿とは言えなかった。

上下に揺れるザンバラ髪。
毛玉ありそうなスウェットの上下。
そして靴はなんとクロックスだ。

でもハーフマラソンくらいのスピードで、
彼女は猛然と僕を引き離した。

その圧倒的な力走に驚きながら、
でも、あっという間に遠ざかる後ろ姿に
特に何を思うでもなく。

別のことを考えていたので、
しばし彼女のことは忘れていた。

数十秒後、再び彼女を目にした。

ずっと向こう、赤信号のところで
若い男性と話している横顔が見えたのだ。

誰が見てもわかる、
新社会人一年生の男性だった。

真新しい革の靴と鞄。
シワ一つない紺のスーツ。
切り立ての髪の毛。
目に痛いくらいの白いシャツ。

そして憮然とした表情を顔に浮かべている。

その瞬間に全部わかった。

クロックスランナーはお母ちゃんで、
ピカピカの一年生は何か忘れ物をしたのだ。

お母ちゃんは急いで届けてくれたのだ。

一体彼は何を忘れたんだろう?
スマホ? 弁当?

それともハンカチ?
まさかね。

何が言いたいか?

普段、ここでは「親という種族」に対する
戒めを書くことが多いけど、、、

なんか単純にクロックス母ちゃんの
力強い、無償の愛の走りがね。

微笑ましかった。

そして社会人一年生の
ちょっと怒ったような不貞腐れ顔がね。

可愛かった。

それだけです!

がんばれ新社会人。

今日も良い1日を。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子の忍介は書字の学習障害と軽度の発達障害があり、小学三年生の時に不登校になりました(現在19歳・忍者好き)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。