現実を受け入れるのは、子どもか、親か

 

 

田中茂樹先生の新刊の余熱、その2です。

いや、本当に良い本で、絶対に
みなさんに読んでもらいたいのでね。

「まだポチってない、そこのあなた!」

あなたがちゃんとポチるまでしつこく
純ちゃんは激推し続けますからね。笑

というのはまあ、さておき。

現実を受け入れるのは、子どもか、親か。

この田中先生と末の息子さんとの
エピソードもとても良かった。

いや、ぜんぶいーんですよ。

ぜんぶいーんだけどわかりやすく、
かつ沢山の人に響く内容だと思うので紹介。

テーマは受験勉強だ。
(ね? みんな興味あるでしょ?)

では行きます。

田中先生の息子さんが高3になった4月。

送られてきた模擬試験の結果を見た。

希望進学先の大学はE判定。

「勉強しなさい」

と言うことはめったになかったものの、
さすがにこの時ばかりはこう言った。

大学受験するつもりなら、もっと
勉強しなきゃいけないんじゃないかと。

それに対して息子さんは、
はっきりと嫌そうな顔をした。
それはわかってるから言われたくないと。

でもわかってない。

英語にしても数学にしても、ある程度の
時間をかけないとできるようにはならない。

なぜその現実がわからないのだろうと。

そのときふいにある言葉が頭に浮かんだ。

「誰が息子に現実を教えてくれるのでしょうか?」

以前、40歳のひきこもりの息子のことを
ある講演会で質問した70代の父親の言葉だ。

先に死ぬのは親なのだ。

そうしたら誰が彼の面倒をみてくれるのか?
そういう現実を誰が彼に教えてくれるのか?

長く苦しんでこられたんだろう。

息子が一向に外に出て働こうとしないことに
もどかしさを持ち続けてきたのだろう。

でもあえて厳しい言い方をするならば――。

子どもの人生は子どものものであって、
親のものではない。

どういう形で生きていくかも、子どもが決めることです。そして、親はそれを受け入れることが求められる。したがって、「誰が息子に現実を教えてくれるのでしょうか?」という問いに対しては、厳しくつらいことかもしれないけれど、「現実を受け入れるべきは親であるあなたのほうですよ」と答えることになるでしょう。

翻って自分の息子の受験のことはどうなのか?

親から「勉強しなさい」と言われて
「はいはい」と勉強を始める子じゃない。

それはもうよくよく分かってるのに、
なぜこんな注意をしてしまうのか?

このままいくと、受験はうまくいかないでしょう。しかし、それこそが現実であり、そういう現実を子どもは自分のこととして受け止める。親や先生から言われてした選択ではなく、自分でした選択とその結果を自分のこととして受け取る。その状況にどのように立ち向かうのか、逃げるのか、立ちすくむのか。それこそが彼が味わうべき現実です。なかなか厳しい決断とその後の日々が待っていることでしょう。

それこそが現実。
彼が味わうべき現実。

ここなんだよね。本当に。

そういう子どもの姿を見るのは
親として非常に辛い。

だからあれこれ言ってしまう。
先回りして。
親には結果が見えちゃってるから。

でも無神経に助言する親というのは
子どもが運転しているハンドルを
横から無理に触るようなものだ。

覚悟をしっかりと持って、現実を受け入れなければならないのは、私のほうでした。親が思う方向に導こうとしないことで、子どもは(現実に鍛えられたり助けられたりしながら)自分に合った道を選びやすくなる。そういう考えは、カウンセリングの仕事を通して私が得た確信です。

それでも、自分がその場面に立たされると、いくら確信を持っていても、子どものハンドルに触れないでいることは、とても難しいと感じます。

現実を受け入れるのは、子どもか、親か。

その視点も忘れず持っておきたいですよね?

でも、難しい。
子どものハンドル触りたくなるよね……。

なぜか?

「にんげんだもの(相田みつを)」

それもそうだけど、もっと限定できる!

「親だもの(純ちゃん)」

愛情がそうさせるんだよね。

でもこの視点も忘れずに。

今日も良い1日を。

P.S.
ってさすがにもうポチってくれましたよね?笑

P.P.S.
9月の川崎の散歩会、あと残席1名です。


10月の散歩会は新潟で、BBQもやります。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子は小学三年生の時に不登校になり、小・中学校には通うことなく卒業しました(現在20歳・大学生)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。