今日は本の紹介です。
あ、不登校はまったく関係ないです。
単純に読んで面白かったので
おすすめします。よろしければ。
以前、地動説をテーマにした
『チ。』をここでも紹介したけど。
その作者の新作だ。
『チ。』の魚豊が描く、恋と陰謀ーー!!
あの人に、好きな人はいるのかなーー
あの時話していた言葉の意味ってーー
抱いた恋心が溢れるとき、
世界を動かす謎に迫っていくーー!
『チ。』『ひゃくえむ。』の魚豊が描く、
圧倒的新機軸、前代未聞のラブコメストーリー!!
テーマは「陰謀論」。
軽い気持ちで病院の待合室で
さらっと読み始めたのだけれども。
この作者、本当に
話に引き込むのが天才だと思う。
滅多にしないけど、気がつけば帰り道、
「いかん」とは思いつつ二宮尊徳になり、
帰ってそのまま一気に全巻読み終えた。
やっぱりね。
陰謀論、と括ってしまうと
それまでなのだけれど。
そこに至る思いや経緯に感情が乗ると、
なかなかに興味深い。
っていうか、最初は主人公の渡辺くんが
コミカルすぎてギャグ要素多めだった。
「あははは」
なんて無邪気に笑った。
恋心と陰謀論と、このミックスが新鮮で。
でも気づけば笑えなくなってた。
なんとも言えない気持ちにもなったりして。
良かったです。
ヒロインの飯山さんがこれまた、
珍しいほどの完全無欠の男前キャラで。
最終話で渡辺くんの陰謀論に自分が
しっかり向き合ってこなかったことへの
謝罪と、この思いも素敵だと思った。
「それでも私は愚かだから、目の前に渡辺君がいたら、自分の信念と経験と知識に則って、違うと思っていることは、私は違うと思うって、否定したい。本心を言いたい。」
そしてクライマックスシーンのこのひと言。
「無理です。ゴメンなさい。」
これもめちゃんこ男前でシビれたな。笑
以下ランダムに良かった言葉を紹介。
陰謀論仲間だったタツミさんの言葉。
「多分、陰謀なんてないよ。きっと大きな不安と小さな偶然があるだけだ。」
飯山さんのこの言葉。
「誰も彼も言葉が嘘くさいのは真実を隠してるんじゃなくて迷ってるだけで、迷っているのは自信がないからで。自信がないのは出口がどこにもないからだったら?
この世で最も重要な問題は、重要な問題には答えがないってことだったら?」
陰謀論は無敵の理屈だ。
これを信じている限り、
絶対に誰にも負けることはない。
弱者が一瞬で圧倒的勝者に早変わりする。
でも本当にこの通りだと思う。
「この世で最も重要な問題は、重要な問題には答えがないってことだったら?」
むしろ疑うべきはこっちだ。
裏で世界を全て牛耳っている
ディープ・ステートがいる。
そう疑うことじゃない。
「重要な問題には答えがないかもしれない」
そう誠実に疑いたい。
でもとかくつらいとき、不安なときには。
「正解がないこと」ににんげん、
負けてしまいそうになる。
不登校もそうだ。
見守るっていつまでですか?
でもそれはね、簡単に
答えを出す話でもないと思う。
そんなこんなを思ったりしました。
よろしければ。
(『チ。』が面白かった人ならぜひ)
今日も良い1日を。

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