例えるなら完全オーガニック

 

2024年最後の月も、半分終わった。

我が家の大学一年生は
今朝も7時前に元気に出ていった。

4月に入学して以来、9ヶ月。
彼はたぶん1日も休んでない。

思うに――。

小学3年生で不登校になった。

以来10年間、教室という場に縁遠かった。

彼の場合、その自由な時間が長かった。
だから今、こんなに元気なんだと思う。

何かを学習する、もとい、
何かを学習させられる、
強制されるという経験がなかった。

農業に例えるなら完全オーガニックだ。

まっさらな土壌だから――。

ひとたび本人の「興味」と
「学問」とが結びつくと、こうして
面白いくらい、どんどん入っていく。

という、図なんだろうな。

たぶん、珍しいタイプの大学生だと思う。

小さい頃から塾に通って、
高校大学と受験して。

そうやって大学に辿り着いた学生は、
きっともう疲れてる。
だからラクに単位を取りたい。
できればもう苦しい思いをしたくない。

思えば僕もそうだった。

そうやって大学時代の4年間、
社会人になるまでのモラトリアムとして
ひたすら自由な時間を満喫した。

でも元自宅警備員の彼を見てると、
どうやら様子が全然違う。

毎日めちゃくちゃ真面目に通って、
授業にも欠かさず出てる。
課題やレポートも真剣に取り組んでいる。

そしてなんとまさかの皆勤賞だ。
10年選手の元不登校生が、だ。

何が言いたいか?

毎日大学に通って真面目に勉強してる。
「だからいい」とは全然思わない。

そういうことが言いたいのではない。

そうではなく――。

本人が楽しそうに、
生き生き毎日を過ごしている。
「それがいい」と今は思う。

思えばそうじゃない時期も長かった。

うつうつとしてる時期もあった。
ネガティブ発言だらけの時期もあった。
ずっとひきこもっている時期もあった。

何年も彼のそんなアップダウンを
身近につぶさに見てきた。

だから今の彼の生き生きした感じが嬉しい。

もちろん、この先もたくさんの
アップダウンがあるだろう。
今までもそうだったように。

でもその時はその時だ。

  1. 一喜一憂しないこと
  2. 他所と比べないこと

だね!!!

さあ、残り少ない2024年を十全にすべく、
今日もがんばれジュンイチ。

良い1日を。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子は小学三年生の時に不登校になり、小・中学校には通うことなく卒業しました(現在19歳・大学生)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。