なんのためにこんなことしてるの?

 

 

今日は備忘録です。

昨日は今シーズン2回目の30km走だった。

「ペースは1キロ5分24秒」

この目標は2週間前と同じだ。

ただし最後まで失速しないこと。
同じペースで走り切ること。

コースは片道5kmの河川敷。
それを3往復する。

10時ジャストにスタート。
粛々と一人旅を続ける。

最初の10kmは余裕があった。

ただ15km過ぎで早くもキツくなって、、、

18km、19km、20kmのラップが
5分30秒を越えてしまう。

「この状態のままあと10kmも走るの?」

正直20kmの折り返しでボッキリ、
心が折れそうになった。

だって1km5分39秒もかかってるんだぜ?

「今日はもうダメだ」

と思った。
けれど、惰性で折り返した。

そして22kmで5分20秒まで持ち直す。

もちろんそのぶん息も切れたけど、
息を切らしたままそこから粘りに粘った。

結果。

タイム:2時間42分35秒。
平均ペース:5分25秒
平均心拍:155bpm
平均ピッチ:182spm
平均ストライド:1.02m

何が言いたいか?

本当に長距離走ってメンタルが鍛えられる。

もう18km過ぎから明らかにわかってた。

「これは単なる筋肉の破壊作業だ」と。

どんどん自分の下半身が
尋常でなくなっていくのがわかる。

筋肉が刻々と破壊されていく感覚。
もちろんそこに喜びも快感もない。

あるのは苦痛だけだ。

「なんのためにこんなことしてるの?」

本当に切々と思う。

「なんのためにこんなことしてるのか?」

42kmを華麗に楽しく走り切るためだ。

「華麗に楽しく走り切ったらどうなるの?」

別にどうもなりはしない。
ただ楽しいだけだ。たぶん、経験的に。

「どうもなりはしないのになんで走るの?」

というような、長く走っていると
自分との哲学対話が必ず始まる。

まあ、それも含めての
あれやこれやがあって、、、

25km、最後の折り返し。

もうこの頃になると、早くこの世界から
解脱することしか考えない。

「一刻も早く解脱したい……」

そしてかなり怒りっぽくもなっている。

ゲートボールに興じる老人たちに腹が立つ。
野球の試合をしている少年たちに腹が立つ。
「わーっ」と湧き立つ歓声にまで腹が立つ。
笑いあって歩いている女性たちに腹が立つ。
後ろから追い抜いてくる自転車に腹が立つ。
眉毛を越えて目に入る自分の汗に腹が立つ。

猛烈に空腹が襲う。

ああ、早くゴールしてビールが飲みたい。
ケンタッキーフライドチキンが食べたい。
お寿司と焼きそばとギョーザが食べたい。

そして怒りと妄想にまみれた
最後の30数分を経て、
めでたく苦行は終了を迎える。

時計を止め、立ち止まる。
いつもの激しい筋肉痛が訪れる。

エイドでオレンジジュースと
レッドブルを一気飲みする。

エアーサロンパスを念入りに
下半身にくまなく噴射する。

そして車を運転して、
何事もなく日常に戻る。

「なんのためにこんなことしてるの?」

という問いはもう出ない。

30kmを走り切った。

ただそれだけだ。

ただそれだけ。

でも満足感はやっぱりある。
今回も無事に生還できた。

そんなこんな、
草ランナーの心理を描いて終わります。

今日も良い一日を。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ。 息子は小学三年生の時に不登校になり、小・中学校には通うことなく卒業しました(現在20歳・大学生)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。