早起きした日は「積ん読」の読書の日!
今年2月にしんゆり親の会 Our Placeさんの
「子育て教育悩み相談会」で
神戸大学の広木克行先生のお話を聞いた。
見えますか、子どものシグナル
素晴らしかったので、
すぐに広木先生の本は買っていたのだけど、
例によって読んでいなかった。
今朝、一気に読んだ。
具体的な事例も多く、広木先生の
温かな眼差しと人柄が文章に滲んでいる、
とっても良い本だった。
- 学校に行かない権利もある
- 学ぶと学習の違い
- なぜヨーロッパには塾がないのか?
- 早くできる子と、ゆっくりできる子がいるだけ
- 子どもの数だけものさしを持つ
- ヘルプを求める権利
そんな印象的なワードもたくさんあった。
「わたしを殺して!」と迫った不登校の子が
音楽教師になったエピソードも良かった。
ただ僕が、個人的に一番ハッとなったのは
「お母さんの涙」の一節だった。
魔法の言葉を教えてほしい
「百番以下は人間ではなく猿」
そう先生が堂々と広言する進学校に進んで
不登校になった男の子。
自室に閉じこもって、全く出なくなった。
お母さんは毎日、2階の息子の部屋の前に
おまると、着替えと、食事を置き続けた。
息子が引きこもってから、お母さんは
広木先生のカウンセリングを受け始めた。
毎回、目から涙がとめどなく溢れる。
でも、時々、カウンセラーであっても、やや冷静になっている自分がいるのです。わたしはそのお母さんが、カウンセリングに来ながら流すその涙が、自分のための涙だなあと、少し生意気ですが思いました。
人と顔をあわせることができないこの辛さ、この苦しさ。先生のひとことで子どもが早く元気になって学校に戻る、そんな魔法の言葉を教えて欲しい。そうすれば、この辛さから解放される。「助けて」という涙だと感じたのです。そして同時にわたしは、そのお母さんが流す涙を見ながら、心が深いところで揺れている尊い涙だと思いました。自分の苦しみのために流す涙ですが、また自分の子どものためを思って流す涙でもあって、そんな涙の尊さを思いながら、わたしはそのお母さんのカウンセリングを続けました。
自分のための涙。
助けてという涙。
これは、本当にそうだと思う。
そしてそう理解しながらも
「その涙の尊さ」を思う広木先生は
本当に素晴らしいなあ、と。
思って読んだ。
心から温かいものを感じている姿
3、4ヶ月経つと、お母さんの涙が
だいぶ乾いてきた。
心が大きく動いてきた。
そして半年経ったある日、、、
詳細はぜひ、実際に本を読んで頂きたい。
これはほんとうに、子どもの辛さを深く深く考えて、子どもがここにいてくれることの尊さを感じ、苦しさを乗り越えつつある子どもの姿に感謝し、心から温かいものを感じているお母さんの姿でした。
とても感じさせられるところが多かった。
生きていてくれる。存在してくれている。
そのありがたさ。その大切さ。
ついつい、順番が後になっちゃうけど、
一番大事なことだよね、と。
今日も、良い1日を。
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