「少数派の自分」を思い起こす

左利きだ。

今や野球で左投げ左打ちや、
サッカーでレフティーも重宝されるけど、

僕が子どもの頃は左利きは普通に
ぎっちょと言われてたことを覚えている。

小学校に上がる頃だったと思うのだけど、
母からお箸と鉛筆は右手で持つようにと
結構強く言われた。
一週間続ければ、
必ずできるようになるから、と。

多分年齢的なものもあったのだろう。
素直に従って、結果は母の言う通りだった。
何とか右手で使えるようになった。

以来、色んなことを
右利きと同じようにこなしてきた。
野球、卓球、ボーリング、ギターなど。

でも18歳で一人暮らしをするようになって、
新しく始めることに右手を使うのをやめた。
例えば包丁を握るとか、そういうのはもう
全部左手を使うことにした。

だから、かなりまだら模様の左利きだ。

小さい頃は腕相撲のとき、必ず
相手から右腕が出てくるのが悔しかった。

大人になって、
例えば魚のさばき方の解説写真も
脳内で左右逆に変換しなくちゃいけない。
PCのマウスは当たり前に右に鎮座している。
自動改札のタッチする場所も右側だし、
ドアの取っ手も全部前提が右手だ。

しかし個人的に一番忌々しいのが、
蕎麦湯が入ったこの容器だ。


これを左手で注ぐのは、本当に難しい。

まあ、そんなことはさておき。

左利きを話題にしようと思ったのは
昨日読んだこの記事がきっかけだ。

左利きで辛い思いをしてきた漫画家が、
ある日母親に尋ねる。
なぜ利き手を矯正しなかったのか、と。

母親が答えていわく、
一応やったんだけど、やめたと言う。

「そしたら あんた 絵かかんようになってしまってなぁ そん時思ったんや 大好きなもんうばってまでやることかってね~」

その言葉を聞いて、作者は最後、
左手を見つめながら
「自分の手 けっこう すきです」と呟く。

ちなみに字は右手で書くけど、
僕も絵は左手で描く。
不思議なんだけど、絵は右手じゃ
どうしても描けない。
すごく納得のポイントだった。

作者がこの漫画を通じて伝えたかった思い。

左利きのことが題材となっていますが、左利きに限らず少数派、個人の尊重を大切にしていってほしいと思います。

利き手が違うという些細なことでも差別は起こってしまいます。そりゃ世の中いろんなことで差別や争いって起きてしまいますよね。

いま自分が何かの少数派で、人との違いに悩んでいる人はたくさんいると思います。

他の人からたくさん言われてきた言葉かもしれませんが、私が言いたいのは、『あなたはあなたらしくありのまま生きてほしい』ということです。

僕の場合はたまたま左利きがそうなんだけど
自分が多数派でないことって、
誰にもなにがしか、ある部分、ある場面では
あるんじゃないだろうか?

その「少数派の自分」のことを
意識して思い起こしてみると、少しは
「自分と違う誰か」を理解する時の
助けになるかも知れない。

そんなことを、改めて思った。

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2 件のコメント

  • 初めまして、こんばんは。
    左利きの人は確かに少数派になってしまい
    不便な事がたくさんありそうですね。
    でも、とても素敵な個性だと思います。!(^^)!
    応援ポチ。

    • メグさん

      コメントありがとうございます。そうおっしゃっていただけると、書いて良かったと思いました。応援ポチも、すごく嬉しいです。

  • 金子純一 へ返信する コメントをキャンセル

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    ABOUTこの記事をかいた人

    1972年生まれ。 息子の忍介は書字の学習障害と軽度の発達障害があり、小学三年生の時に不登校になりました(現在19歳・忍者好き)。 不登校や親子関係の悩みについて、セミナーや講座をお届けする「びーんずネット」の事務局を担当しています。趣味はマラソン。不登校をテーマにしたインタビュー事例集『雲の向こうはいつも青空』や各種書籍の出版をしています。